2024年初めての納車

1月16日、無事に308GTBのファイバーモデルを納車することができました。
天気は今日も快晴。
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約束の時間にトラックも到着。
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オーナーが見守る中、トラックから降ろします。
その後、日本での新しいオーナーと一緒にドライブしながら操作系の説明をします。
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10分ほど走っても外気温が低いせいか水温は70度ほど、油温系は60度から一向に上がる気配がありません。
ドライサンプなので油温が上がらないのを不安に思われるオーナーもいらっしゃいますが、これが普通なのです。
この季節は1時間ほど走らないと油温計の針は動きません。
エンジンはすこぶる快調で、オリジナルのシングルパイプが奏でるサウンドはいつ聞いても心がはずみます。
ガレージに戻りエンジンフードの開閉やフロントフードの開け方、エンジンの始動法の注意事項などをご説明させていただき無事に納めることが出来ました。1年間お待ちいただきありがとうございました。
インプレッション楽しみにしていますので是非お聞かせ下さい。


  # by cavallino-cars | 2024-01-17 00:26 | Comments(1)

ご契約から1年と3ケ月

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2022年10月にデュッセルドルフから譲り受けたこのファイバーグラスのGTBは以前弊社から208gt4をご購入いただいた御客様が現車の確認もせずに私を信用していただき2023年1月に契約いただきました。
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そのままでも十分にきれいでしたが、リヤのテールエンドの小さな傷や
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フロントノーズの小さなクラック、
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左テールの細かい傷などが気になり
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オーナーの了解の元、ボディ全体の補修を行いました。
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細かい凹みやクラックなども丁寧に治していきました。
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テールのヨーロッパのナンバーの穴埋めはもちろん、
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ウインドウフレームやバンパーなども艶消しの黒に塗ります。
窓のフレームはスチールボディの光沢のある黒に対し、ファイバーはマッドな黒なのがその特徴。
オフホワイトのボディが綺麗になると、窓枠のやれ感がめだってしまうので塗装しなおすことにしました。
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さらに整備を実施して、コーティングを施し、やっと今日関西に納車のためトラックに載せることが出来ました。
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本日は快晴。イタリアのミランドラのディーラーからドイツに渡ったこの1台が日本に来て、明日新しいオーナーのガレージに納まります。
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1年前のご契約時に全額お支払いいただき、現車をご覧になるのは明日が初めて。


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ここまで信頼していただけるとはクルマ屋冥利につきます。ありがとうございます。
それにしてもこのアイボリーの308は実にエレガントで美しい。弊社でも初めてのカラーになります。
光によって明るさが変化するのも新鮮です。
明日は大安。オーナーとお会いするのが今から楽しみです。

  # by cavallino-cars | 2024-01-15 17:58 | Comments(0)

油圧計が動かない


通常アクセルを踏んで、エンジンの回転数を上げれば、油圧計は上がります。
新年に納車前のファイバーグラスをテストした際、油圧計が一度右に振り切れました。
翌日再度テストしてみると油圧は正常にもどりましたが、エンジンの回転を上げても油圧があがりません。
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上の写真はエンジンの回転数は2400rpm。下は3000rpm。油圧の針はピクリとも動きません。本来は回転数を上げれば当然油圧が上がるはずです。

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メーターはテストしても異常がないので、今回は油圧センサーの異常。
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新しいものに交換します。上の金色のものがセンサー。
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そしてこれが交換した油圧センサーです。

油脂類の交換やドライブシャフトのオイル漏れなどすべてを点検してもクラシックカーはこのように突然のトラブルにみまわれることがあります。メーター類は常に確認しながら走行しなければなりません。

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4年ほど前にイタリアのPietrasanta から譲り受けた208gt4が納車して走行2000kmで手前のバンクに大量のゴムのかすが飛び散っているとオーナーから連絡があったことがありました。
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日本でのオーナーは国産車の販売店を経営しており、すぐに連絡してくれたのが良かった。
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あのまま運転していたらベルトがきれてバルブがピストンをついていたにちがいない。
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タイミングベルトは納車前に交換済み。二コルの信頼できるベテランメカニックに試乗もしてもらって問題のないことを確認してから納車している。

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ここまで傷んだタイミングベルトを見ると本当に新品に替えたのかを疑いたくなるオーナーの気持ちはわからないでもないが、まちがいなく交換しているので原因は他にある。

上の写真は二コルでの納車前整備の様子。
カムカバーのガスケットの交換、タイベル交換、ステアリングラック交換、ホース交換、油脂類の交換、キャブ調整などの重整備。


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原因は新品と比べなければわからないほどのプーリーの溝の減りとカムシャフトを固定するホルダーが接触していたせいでカムがスムーズに回らなかったこと。
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ベルトも交換し、プーリーを3つ新品に交換。そしてカムホルダーの調整をしてテストを繰り返しました。
上の写真は交換した古いプーリー。見た目ではまったく異常はわからりません。
新しいプーリーに交換後、100kmほど走行してもゴム片はでないのでおそらく原因はこれ。

こんなことは初めてです。
これからはベルト交換時には慎重に点検する必要があるが、ご覧のように目視では確認するのが困難なのです。

出来るだけトラブルのないように整備して納めてもこのようなことはおきるのです。

高価になればなるほどオーナーは購入後は自分のリスクで、整備して自分だけの最高の一台にしていかなければなりません。

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歴史をひきついでいく、古いものをずっと大切に残していくということはそういうことです。
古い物を手を加えながら大切に維持し続けていく。
クラシックフェラーリを維持することはEnzoの遺産をを引き継ぐことです。
イタリアのあの美しい建造物を費用をおしまず維持するのと変わりません。

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2019年にはスイスから譲り受けたファイバーグラスのオーナーから年末にバルブが折れ、ピストンを破損させてしまったが無事修理が終わりましたとの連絡がありました。
この固体は2013年2月にスイスの個人オーナーから譲り受けた1台で納車して4年ほどたってからのトラブルです。

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その後、クラシケも取得したとのこと。
今では今まで以上に快調との連絡をいただきました。
このようなまさかのトラブルもおこるのです。
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私が海外から譲り受けた車はどれも素晴らしい1台で、手放してしまえば同じようなコンディションの車は簡単には手に入れられない車ばかりです。
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何十台も自分の目でみて、これなら自分のガレージに納めてもいいと思えるものだけをお届けしています。
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自分が納得しないものはたとえ出張費が無駄になっても買うことはありません。
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それらの車には費用をかけても維持していく価値のあるものと私は信じます。

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オリジナルにこだわって厳選して輸入したものだけがもつ美しさがあります。

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どんなにお金をだしても私が輸入したものと同じコンディションの車は簡単にはみつからないでしょう。
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それが弊社のお届けするクラシックフェラーリの最大の魅力かもしれません。
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たった1台の自分だけの素晴らしい1台がガレージに入っている歓びはオーナーにしかわかりません。

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今まで輸入したすべての車に共通するのはイタリアの息吹や70年代当時の最高のスポーツカーにしかない素晴らしさに溢れていること。

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以前コーリンチャップマンのご子息のクライブチャップマンの運営するクラシックチームロータスがメンテナンスし、モナコヒストリックに出場した1955年のロータスマーク9を買ったことがありました。

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3年前にモナコを走った車は完璧なはずでしたが、初めて首都高を走った時に10kmほどしたところでエンジンストップ。
そのまま工場に持ち込み、エンジンをオーバーホールすることになり数百万円の費用がかかりました。

でも前のオーナーや仲介した業者にクレームを言うつもりもありませんでした。
その車でレースにでたかったからという目的があったのはもちろんですが、それは仕方がないことだからです。
買った後はすべて自己責任。もちろん予想外の出費はいたかったですが、後悔はしていません。
購入していなければマーク9の素晴らしさも知らなかったでしょうし、モナコを走ることもなかったでしょう。

60年前のロータスも40年前のフェラーリも同じです。ロータスは納車前整備などは一切ありませんでした。
クラシック業界ではそれが普通なのです。
できるだけトラブルのないように弊社では整備をしてから納めていますがそれでも今回のようなことは起こります。
オーナーはそのことを是非ご理解いただきたく思います。

幸い、病気と異なり、治らないトラブルはありません。パーツをかえればなんとかなるのが古い車の魅力です。

私はクラシックフェラーリにはトラブルがあってもあまりある喜びをもたらしてくれることを知っています。
だからこそ10年も20年も一人のオーナーの元で過ごす車が多いのでしょう。
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イタリアにそしてヨーロッパにあったそんな1台が自分のガレージにあることは奇跡のようなことなのです。
世界中に1台だけの自分だけのクラシックは、人生さえも豊かにしてくれます。

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卓越したハンドリング、フェラーリミュージックと呼ばれる甲高いエキゾーストノート、キーンというジェット機のような独特なサウンド、美しいスタイリングに手作りのものだけがもつ素晴らしいコックピット。
レースでつちかわれた当時の技術にあふれたフェラーリにはスポーツカーに求められるすべてがあります。

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ニキラウダやレガツォーニ、
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そしてビルヌーブやピローニ。彼らのコンマ一秒をかけてレースにのぞんだスピリットが当時のフェラーリのコックピットからは感じられます。
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そんな車が他にあるでしょうか。

過去のオーナーは、だからこそ、費用をかけても維持し続けてきたのでしょう。

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弊社の輸入する車はイタリアでも10台見て1台出会えるか、どうかの貴重な車ばかりです。
トラブルがないのがあたりまえなベンツやアウディとは違います。
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トラブルが出ることを予想しながら、メーターを常に見ながら運転し、臭いや音や、振動に5感を磨ぎすませてコックピットに座るF1ドライバーのような気持ちで乗るのがスポーツカーだと思います。

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古い車にはトラブルはつきものです。トラブルがあって手放す方もいらっしゃるでしょうが、長く持ってはじめてわかることもたくさんあるのです。長くつきあえば、付き合うほど、車に対する知識も増え、愛着もわいてきます。

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見て美しく、乗れば至上の喜びをもたらしてくれる自分だけの1台のある生活は実に楽しく、それがクラシックフェラーリならばもう他に何も望むものはないと私は考えます。





  # by cavallino-cars | 2024-01-10 19:38 | Comments(0)

208gt4 ロードインプレッション

昨年末、納車した208gt4のオーナーからのロードインプレッションが届きましたのでご紹介させていただきます。
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ベルトーネデザインはラインがシャープで美しく、上品な佇まいは最高で、走っていると多くの人から見られているのを感じます。
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シートも乗り心地が良く、着座位置が低いためヘッドクリアランスも十分です。
走らせればまるで生き物のようで、その吸排気音に魅せられます。高速はもちろん、ゆっくり走っていても楽しいクルマです。
ひとたびエンジンを回せば、スポーツカーそのもの。また100キロくらいで巡行するクルージングは実に気持ちいい。
低速トルクもあり、街乗りでも楽しめます。決して速くはないですが乗っててとても気持ちいいクルマです。
左右に回り込んだインパネは視認性にすぐれ、操作感も非常によいです。
シフト位置も申し分なく、操作系はすべて重めですがボディサイズはちょうどよく、見切りもよく、前後バランスにすぐれ、
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乗れば乗るほど中毒性のある不思議なクルマです。
やはりこの時代の手作りのフェラーリは最高ですね。

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このオーナーは他にもスーパーセブンを所有する。そんな走り屋?さんに絶賛いただきうれしい限りです。
フェラーリがライトウエイトスポーツカーをつくったらまさにこんな感じだろうと思わせる1台です。
246にも似たトップエンドまで軽く回るエンジンに秀逸なハンドリング、ボディ剛性は246を上回ります。しかもエアコンまで装備する208gt4はピュアスポーツカーと呼ぶにふさわしい1台なのです。

  # by cavallino-cars | 2024-01-09 16:29 | Comments(0)

gt4のシートの補修

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gt4の左右のサポートがビニールレザーで中央がモケットのシートで座面のモケット部分とビニールレザーの縫い目が切れてしまうケースがあります。特に寒くなるこの季節に多い。理由は寒さのため、ビニールが硬化し、プラスティックのように固くなるため、縫い目から座面に負荷がかかるといっきに破れてしまうのです。
破れたビニールレザーを交換すればよいのですが、同じ質感のものはもう入手が不可能。新しいものに交換してしまうとどうしても質感がことなり、よく見ると違う革を使用しているのがわかってしまいます。
弊社ではできるだけオリジナルの状態を保つためにまずはシートを取り外し、背もたれの部分と座面の部分に分解。
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その後、シートレールを外します。
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裏側のホチキスの芯のようなもので固定されている革の部分をはずし、
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シートのスポンジから表面のレザーとモケットの部分を取り外します。この外側のレザーの部分と座面のモケット部分の縫い目の糸を丁寧に取り外し、ビニールレザー部分をはずします。そして矢印の方向にサイドの革を中に入れ込むのです。
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具体的には切れたところから5ミリほど内側を切り、
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新たに柔らかい革の部分とモケットの部分を縫合。そしてスポンジ部分に取り付けます。
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皮をモケット側にずらすためシート下の内側に巻き込んだ革の部分が5ミリほど外に出ますが、見えない部分なので問題ありません。
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専門の職人さんだけのできる匠の技です。他にも板金屋さんやプロのメカニック、F1のエンジンを見ていたレースメカの方、磨き屋さんなど、このような人達にささえられているからこそ素晴らしい状態のフェラーリを皆様にお届けできるのです。

  # by cavallino-cars | 2024-01-09 11:20 | Comments(0)

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