2日目はまずKENT に向かう。
ブランズハッチサーキットで有名な街だ。
LONDON から車で約1時間半。
8時に現地に到着。回りは何にもない草原。
車をとめていたら遠くから20センチほどの白いものが近ずいてくる。
人かと思ったら白馬が来たのでびっくりした。
サーキットの脇のガレージの中で
F40 と 288GTO に挟まれた308GTS と308gt4 の2台を見せてもらう。
gt4 はオリジナルの内装ではないためNG。
基本的に自分で乗ってもいいと思う車しか買わない。
早速308GTS を試乗する。
キャブレターの車はやっぱりいい。
フェラーリ独特のサウンド、細いハンドル、クラシックなインテリア、
アクセルワークで向きを変えられるコントロール性のよさ、美しさと機能性が両立している。
今の車は大気汚染や安全性の法規制もあり、この頃の美しさが失われている。
気温2度の中をヒーターを全開にし、オープントップでとばした。
F430 や599 とは違った楽しさがある。
僕はむしろこっちの方が好きだ。
英国やヨーロッパの街並みは古い建物を壊さずに、中だけを近代的にして
景観を保っているから美しい。
1度壊したら同じものを作るのに膨大な時間と費用が
かかるに違いない。
東京のような近代的な建物になってしまったら味気ない。
彼らの美意識がそれを許さないのだと思う。
車のデザインも70年代の細かなデティールにこだわったものがなくなり、
どれも同じような形になりメーカーの個性がなくなってきたように思う。
今、ベルトーネなどのイタリアのカロッツェリアは少量生産車の需要がなくなり、
経営危機にある。
JALを救済するようにイタリヤは国をあげてカロッツェリアを救ってほしい。
美術品のような車を作る職人技は絶やしてほしくない。
Dinoのように何時間眺めていてもあきない美しい車はモダンフェラーリにはない。
今後、308やDino,BBなどのような美しい車は市販されることはないだろう。
KENT の後はSouthampton をこえて英国の下の左端のExeter に。
片道3時間半のドライブ。
ここで乗った308は素晴らしかった。
英国に来た甲斐があった。そのままKnightsbridgeまで乗って帰りたい衝動を抑え、
その場で契約書にサインした。
3月には東京に着く予定。