Dino gt4 chassis #08888

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今回初めて輸入したシリーズ1のgt4は現在日本のフェラーリ正規ディーラーの
コーンズに入庫して基本整備中。

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2004年に19300ユーロ(約212万円)をかけて
エンジンはフルオーバーホールされている。
ブレーキホースもメッシュのものに交換されている。
オーバーホール後の走行距離はわずか6000km。

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今回はカムベルト、エアコンベルト、オルタネーターのベルト、テンショナーベアリングなどの
交換の他、各ホース類の点検を行ない、必要なものは交換する予定。

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スイスのベルンの空港からリムジンバスで約1時間ほどの
Freiburg というスイス国境にほど近いドイツの小さな町に住む方から購入した。
街から20分ほどの郊外の山道を
試乗したことを想い出す。
輸入時にはボディと同じ色に塗られたミラーがついていたが
今はオリジナルの黒いものに交換済み。

ショールームには2月初旬から展示予定。

  # by cavallino-cars | 2011-01-12 17:08 | Comments(2)

308GTB

今回ほど入港が待ち遠しい車はない。

現地で車を購入した後、通常何点かは事前にパーツをとりよせるのだが、
今回はそんなパーツが必要ないほどのコンディションなのだ。

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フロントバンパー内のシグナルレンズはこのきれいさ。

内装は申し分ない。

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リヤから見るとそのフェンダーの美しさがよくわかる。
本当にきれいな308だ。

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タイヤは4本とも2008年26週のものに交換されている。

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日本には1本だしのマフラーがついた308が現存するかは不明だが、
あれだけヨーロッパで見てきても2台ほどしかなかったのだから
数台のみと思われる。
しかも新品のようなマフラーがついているのだ。

今日か明日にはトラックでミラノから引取り、港まで回送する予定。
早くオリジナルのサウンドを東京の空の下で奏でてみたい。

  # by cavallino-cars | 2011-01-11 20:53 | Comments(2)

Dino gt4 series1

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昨年の12月22日通関したDino のクリーニングが今日終了した。

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リヤのテールライトをボディから取り外し、ばらしている所を見ていたら
一体型と思っていたものが実は246Dinoの黄色と赤のテールライトを組み込んでいることがわかった。


Dinoのエンブレムがつくこのシリーズ1のgt4は
76年からはマイナーチェンジが施され
正式にFerrari としてマラネロから出荷されるようになる。

しかしながらDino としてデビュウした頃の方が手作りのよさが随所にみられる。
Ferrari の称号を与えられて変更になったところは
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前後のバンパーのメッキパーツが下の部分がなくなり
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コの字型となる。
さらにフェラーリ伝統のアルミの格子のグリルがつけられた。

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フロントスペアタイヤセクションのカバーが薄いプラスティック形成のものに。上がFerrari になってからのもの。
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初期型は樹脂加工がされたファイバーに黒の革が貼られている。

取り外してみると当時のイタリヤの職人が革を貼っている姿がみえるようです。
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ウィンドウォッシャータンクの蓋もアルミ製で手作り感が満載だ。

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シートはオプションでレザー仕様もあったが標準はモケットとビニールのコンビネーション。
ドアパネルの照明も246と同じ角ばったプラスティック製のものがつく。

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ダッシュボードの蓋は初期型は軽く、開けると蓋の後ろにバニティーミラーがつき
スモールライトをつけると中のバルブが点灯する。
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下に見えるメッキのものがロックボタン。
初期型の方がヒューズボックスがグローブボックス内に納められているため
レッグスペースが広い。
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後期型は蓋の裏の形状も異なり、中の照明もない。
後期型のロックはセンターのアルミのラインにつけられる。

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エアコンの吹き出し口はDino はダッシュボードの上のみだったものが
Ferrari になってからはダッシュ中央下の膝の前にも
設けられるようになった。
シフトレバーの上に見えるのが吹き出し口。
ヒューズボードはグローブボックスから下に移されたため革で覆われたパネルが
助手席前に設けられた。

ダッシュに使用されている革はフェラーリになってからの方が上質のものを
使ってはいますが、エアコンの吹き出し口以外はDinoの頃の方がはるかに
コストがかかっているのがわかります。

より多くの資金をレースにつぎ込むために
生産台数に限りのある手作りのカロッツェリアから
コストを抑え、量産体制に移行し、
生産台数を増やさざるをえなかったのでしょう。

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ハンドルセンターのDinoのホーンボタンもたまらなくかっこいい。
フロントグリルもスポットライトの美しさが強調された
初期型のものが美しい。

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この頃のFerrari はまさに工芸品と呼ぶにふさわしい。

  # by cavallino-cars | 2011-01-08 19:59 | Comments(2)

chassis # 30917

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昨年末、3泊5日の強行スケジュールで買い付けに行った308はキャブレターの最終モデル。
初年度登録は1981年ながら、最初のオーナーがなんと30年間所有していた1オーナーカーだ。
この車に残されたフェラーリのデリバリーシートと現在の車検証のオーナーが同じことから
それが確認できる。

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初代のオーナーが他界し、家族がかなりの台数のクラシックカーを相続したが、
みな車に興味がないため手放すことになった。
このGTB はその中の1台。
こうしてイタリヤの宝石がまた東京にやってくる。

整備記録こそ残ってはいないが、タイヤは2008年に4本とも交換され、
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ウォーターホースはふくらみや水漏れの跡はない。
ブレーキホースなども硬化しておらず柔らかいことからメンテナンスは
きちんとしてあるように見える。

内装はすべて張り替えたように美しい。
ボディには細かい拭き傷はあるが、深い傷やへこみの類はまったくない。
シュアラスターに持ち込めば鏡のような美しさを取戻すにちがいない。

ミラノ市内の石畳を試乗しただけでその足回りのしなやかさがよくわかる。
こんな車に出会えたのが奇跡のような固体。

本来キャブのGTBのマフラーは左の1本出し。
ほとんどの車は太鼓部分が腐食し、ステンレス製の4本だしのものに
交換されている。
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しかしこの固体にはオリジナルマフラーがそのま装着されていて
その状態もすこぶるよい。

30年間のほとんどの時間を暗い
ガレージの中で過ごしてきたことが伺える。
1年に1度ほどミラノからマルケーゼにランチを食べに
行くような乗り方をされていたのだろう。

ミラノではほとんどFerrari は見ない。
オーナーは隠すように所有している。
子供の誘拐や泥棒などに狙われることを避けるためだ。
日本のようにちょっとカフェにお茶を飲みにフェラーリで行くような
ことはまずしない。

走行18000kmは偽りのないものだろう。
入港は3月末。
売らずに個人的に所有してしまいたいほど素晴らしい308。

  # by cavallino-cars | 2011-01-07 02:11 | Comments(0)

クラシックフェラーリの魅力

新年明けましておめでとうございます。

30年以上前になりますが、私にとってフェラーリは同じイタリヤ車でもアルファロメオや
フィアットとは明らかに一線を超えた雲の上の車でした。

社会人になって初めてフェラーリのステアリングを握った時の感激と
感動は今でも忘れられません。

ボディデザイン、革の質感、匂い、そして音、すべてに魅了され
何時間も眺めて過ごしたことを想い出します。
明らかに市販車の中ではすべての点で抜きん出た車でした。

あの時のような気持ちになれる車は残念ながら今の車にはありません。
仕事柄すべての車を乗ってしまったからでしょうという人もいますが、
決してそうではないと思います。

極端にいえば今のスポーツカーはどの車も同じように見えてしまいます。
ただ速く走れるだけのレーシングカーに近いロードカーにしか見えません。
快適で、スポーツ性も高く、故障も少ない、理想に限りなく近いですが、
僕には何かが欠けている。

うまく表現できませんが、ウルトラモダンの部屋にいるような感覚。
クラシックな家具にある彫刻のような造形、
見ているだけで圧倒されるような美しさ、
熟練した職人のみができる家具に
囲まれているような心地よさの違いかもしれません。

不便でも美しいアールデコ調の階段を設置するか、
便利で快適なエレベーターをつけるかのようなもの。

趣味の車には断じて前者を選びます。
私見ですがが今の599GTOが20年後になって、
288GTOのように輝いて見えるとはけっして思えないからです。

ミラノの石畳を疾走する458は確かに美しい。
クラシックな街並みとイタリヤモダンのデザインが
おりなす対象的な美しさです。

しかし私が時間を忘れるほどその美しさに
魅せられるのはDino や 308 です。

ストレートだけを全開でとばす若者がドライブする599より
クラシックフェラーリを初老の紳士がリヤタイヤをスライドさせながらコーナーを
クリヤしていく姿に憧れます。

同じ価値観を共有していただける方のために
世界中の宝石のようなフェラーリを今年も日本に持ち込みます。

賀正

  # by cavallino-cars | 2011-01-01 01:32 | Comments(4)

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