
今までにDinoは2台所有したことがある。
1台はタルガトップのgtsそしてもう1台はベルリネッタだ。
どちらも購入時はエンジンの調子の良いものとミッションが
問題なく入るものを選んだ。
何十台ものDinoを乗ったが、エンジンのピックアップが悪いものは
たとえオーバーホールしても劇的に良くなることはないからだ。
ミッションに関してはシフトダウンが問題なくできればOK。
特に3速から2速がスムーズに入らなければシンクロがいかれているので
避けたほうがよい。
回転があわないと2速にシフトダウンできないのが
Dinoの特徴などと嘘ぶくディーラーには要注意。

あとは内装がオリジナルのもの。上の写真は以前私が所有していたもので
ビニールレザーのオリジナルシートだったが、汗を全く吸わず、革に張り替えたもの。
今ならオリジナルのままにしておいたので少々悔やまれます。
特にシートベルトは当時はバックルタイプで今のような差込型のものではない。
現代のFerrariについているシートベルトの受けが
にょきっとサイドから飛び出てるものはいただけない。


シートベルトの製造年が示されたタグやシートベルトの付け根にあるKLIPPANの
プラスティックカバーもあるものが望ましい。
シートや内張りは当時はビニール製。
シートにはセンターに金属製のリングがつく。
縫い目も上の写真がオリジナル。
レストアされたものはこれがないものが多い。
これがないとセンターがしまらずボワッとした印象になる。
外装はお金さえかければどうにでもなるのであまり気にしない。
あとはハンドリング。
半分以上のdinoはステアリングギヤボックスのガタが多く、
ハンドルをきっても船を操舵してるような感覚。
これではこの車を買う意味がない。
こちらは新しいギヤボックスに交換するだけでいい。
328と同じパーツなのだが
今は在庫がない状態なので良いものを選ぶしかない。
このDinoは購入後、内外装ともにレストアしたもの。

ダッシュはあえてオリジナルではなく質感の良いピッグスキンに張り替えた。
シートや内張りはビニールから革ばりに変更。
お尻の部分は着座位置を下げたかったので少しクッションをうすめにしてある。

オリジナルの塗装はドア下の部分は黒だが、ボディと同色の艶のある塗装にした。
そのため黒の時には目立たなかったゆがみや凹みをすべて板金。
費用はかかるがよりスポーツカーらしくて個人的にはオリジナルよりも好きだ。

ステアリングセンターのDinoのエンブレムもオリジナルは青の文字。
リプロダクションは文字が黒になる。
このホーンボタンはリプロダクションのもので、本来は黄色のボタンの
回りのリングはシルバー。外から黒、シルバー、イエローとなる。

これはホイールキャップにつくセンターのDino のエンブレムもいっしょ。
ホイールにはCROMODORAとDinoの刻印が入る。
DinoではなくFiat と入るものはFiat Dino のもの。
注意すべきことはこんなところですが、
すべて完璧なものに出会うことは今では
結婚相手を見つける以上に難しい。
これという車に出会ったらすぐに現金を持っていくことを薦めます。
決して外見に惑わされないように!
一番重要なのは中身です。
女性と違い、申し込み金さえ持参すれば必ずあなたのところに来てくれます。