20分のランデブー

今日も308に乗る。
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イタリアでほとんどの歳月をすごしてきたこの1台が日本にあること、
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そして自分がそのステアリングを握っていることに胸が躍る。

首都高速の入谷から新橋まではいつものコース。
当時のフェラーリの1速はすべて左下。
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クラッチペダルを踏み、区切られたゲートの左にシフトレバーを動かし、カチとあたったら下に下げ、1速に入れる。
これが当時のフェラーリの乗り方。
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エンジンが十分に暖まってないうちは回転を4000rpmでおさえて早めにシフトアップ。
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コーナー手前で回転をあわせてダウンシフトするが、
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ブレーキとアクセルの間隔がロールトゥをするには完璧のポジションなのがいい。

コーナー出口からアクセルを全開にした時の高回転でのむせび泣くような排気音や巡航時のキーンという金属音は何度聞いても あー、フェラーリを運転しているんだという独特の高揚感がある。
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アームレストにのせた左手の先にここしかないというポジションにパワーウインドウのスイッチがあるのもいい。
今日は外気温25度。10月初旬のような気候。
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15kmほど走っても水温は80度、
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ドライサンプのためGTBの油音は70度にもならない。
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新橋で高速を降り、観光客で賑わう、銀座のメインストリートをとおる。
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ガラスに映りこんだ308を見ておもわずにやりとしてしまう。
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4丁目をこえて、京橋の手前を右折。
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そして橋をわたり、ガレージのあるマンションに。
ほんの20分ほどのランデブー。
キャブの308はいつ乗ってもエモーショナルな気分にさせてくれる。

  # by cavallino-cars | 2019-09-13 19:59 | Comments(4)

1963 Lancia 815 134 Flavia Convertibile

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1963年に登録されたランチアの美しいコンバーティブルをイタリアのアオスタから紹介。
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実にエレガントなオープンモデル。
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ランチアに関しては私は知識がないのでご案内のみ。
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ご興味ある方はご連絡下さい。



  # by cavallino-cars | 2019-09-12 19:09 | Comments(0)

GTBの色褪せない魅力

今日も308に乗る。
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328に比べ圧倒的に着座位置が低く、まるでカートのシートに座っているかのように路面に限りなく近いポジションはいかにもスポーツカーにのっているという感覚になる。
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ダッシュボードから伸びたアームレストはステアリング握る腕のひじをおくのに絶好のポジション。
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比較的涼しい今日の天気だとエアコンはミニマムの風量でも寒いくらいにコックピットを冷やしてくれる。
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いつ聞いても心を揺さぶるこのサウンド、アクセルの足のわずかな動きに反応するエンジン、やっぱりキャブレターの308は最高です。

  # by cavallino-cars | 2019-09-12 17:10 | Comments(0)

自分だけの1台

今や欧州仕様のキャブレターの308GTBは1700万円から2000万円、gt4は1200万円から1400万円ほどに高騰してしまいました。

GTBやgr4を買う予算があれば、1800万円で
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マクラーレン650Sや
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458イタリア、1200万円で599やカリフォルニアが、800万円から1000万円でモデナ、
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430は1200万円、355は1000万円、
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328はGTBが1200万円から1900万円、GTSは900万円、348は600万円、
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モンディアルカブリオレは700万円、クーペなら500万円で買うことが出来ます。
その予算で購入できる車種は多種にわたり、モダンフェラーリの中から好きなモデルを選べる。

どのモデルを選ぶか迷うところ。

雨の日も風の日も毎日乗りたいという方には間違いなくモダンフェラーリをお勧めします。
真夏の炎天下でもコックピットはエアコンで快適に保たれ、ひとたびアクセルを踏み込めばワープするような加速が楽しめます。

348とモンディアルは低価格?のわりには膨大?なメンテナンスコストがかかるので注意が必要。
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5年毎(メーカー指定は3年毎)のタイミングベルト交換に100万円以上の費用がかかります。
さらにO2センサーや触媒のセンサーはこの車の問題点でたまに片バンクしかパワーがでなくなることもあり、センサー類の交換費用もばかになりません。

さらに348以降のモデルはドアノブやスイッチ類がベタベタになるトラブルもあります。
それを直すのにも数十万円の費用が必要になることも考慮したほうがいいでしょう。

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328はモダンフェラーリとクラシックフェラーリの良いところを兼ね備えた車です。
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イグニッションモデルのためエンジン始動も免許取立ての方にでも簡単にできます。
美しいピニンファリーナのデザインは308の完成形ともいわれています。
しかもタイミングベルトの交換も20万円ほどでメンテナンスコストもリーズナブル。

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328がデビュウした時のことは今でもはっきり覚えています。308が古臭く見えてしまうほどリファインされたボディは当時は魅力的でした。
美しい曲線のボディラインは308のイメージをそのまま残し、見辛かったコックピットのメーターライトは明るくなり、エアコンのスイッチやヒーターのスイッチや表示パネルもモダンなものに変更されました。

しかし乗ってみるとハンドルは上下に微妙に動くほど剛性感がなく、シートが肉厚になったせいか、頭がルーフにあたるほどヘッドクリアランスがない。

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ドライビングで気になるところはハンドルのガタよりもエアコンの噴出し口に右足のすねの右側があたること。
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308ではハンドルの左下についていた時計と油温計がダッシュボード正面に移動。
その下にオーディオとエアコンの噴出し口がつき、一段さがったために足があたってしまうのです。
長時間運転しているとこれが一番気になる。

あとは細かいデティール。
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ダッシュ上のエアコンの噴出し口のフラップのデザインも308に比べるとすっきりしているが、チープな感じもしてしまう。
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上の写真は308のもので、フラップには跳ね馬が打刻されている。
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フェラーリのこんなところにも生産コストを削減させようという意図がみえてしまう。
当時はモダンに見えたヒーターの表示やエアコンのスイッチ類も同様。

一見おなじにみえるフロントフェンダーの前方部分も308の2つに折れ曲がっているのに対し、
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1つ折になっている。

薄くなったフロントバンパーは下のアンダーパネルが前にせり出す形になり、308ではバンパーに埋め込まれていたウインカーユニットがフロントグリルの左右に装備されるようになった。
308と見比べるとどうしても今までの美しいラインがくずれ、下が飛び出しているようで気になってしまうのです。

当時はあれほどモダンで洗練されたようにみえた328がいかに経費を削減して作られているかが今になってよくわかる。

美しさの判断は人それぞれです。すっきりした328はそれはそれで美しいですが、どうしても私はピニンファリーナがフェラーリの意向をくんで妥協したようにしか思えないのです。

348はバブルが多少落ち着いた頃に90年の新古車を2千万円で購入。
328よりルーフが高くなったことで頭があたることもなくなり、足がセンターのコンソールに当たることも解消された。

しかし、ひと月もしないうちにダッシュボードの端やラジオのふたに貼られたビニールレザーの糊が剥がれ、めくれてきました。

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348を運転する楽しさは、348でレースをしたおかげで巷でいわれているほどひどいものではなく、ブレーキングの仕方や車高の調整で性能が変わることを体感できたため,むしろ私の中での評価は高い。個人的には忘れられない1台です。

ポルシェ911ほど唐突にスピンはしないがアンダーステアから突然オーバーステアになるのもこの車の特長。
しかしアクセルワークでノーズをコントロールする楽しさは秀逸でスポーツカーそのもの。

90年生産の初期モデルだけは100キロをこえたあたりからフロントの接地感が極端になくなり、ハンドルが軽くなる。
車高の調整で改善はできるが、購入するのであれば、できれば91年以降のもののほうがいいでしょう。

メンテナンス費用はタイミングベルト交換のためエンジンをおろさなければならないので3年または5年毎に整備費用をいれると120万円以上の出費は覚悟しなければならない。

エアコンのスイッチ及び温度調整はすべてボタン式だがコントロールパネル下のプラスティック製の基盤が薄く、押すたびに歪み、はんだがとれてしまう。あまり強く押さないほうがいいだろう。

デザイン的にはきらいではないが、初めてオートメーション化されたラインで組み立てられた車。
いたるところに経費削減のためのフェラーリの努力?が328以上にみられます。

左右フェンダー、フロントフード、バンパーはそれぞれ別々のパーツを組み付けただけのものでフロントのフェラーリ伝統のグリルはラジエターが左右のエンジンルームに移設されたためにダミーのものとなる。

これが328までの製法とまったく異なるところで細かく分割されたパーツをワンパネずつ貼り付ける手法は現代まで続いています。


348TSにいたっては308のキャブレターの頃よりきしみ音がひどく、雨漏りも90年代の車とは思えないほどひどい。雨の日はステアリングを握る袖がビショビショになるほどだった。

328までは直線だったタルガトップのフロント部分がラウンドしたせいだと思われる。
とにかく作りは年々チープになっていく。
フロントフードの上方につく黒のエア抜きは経年劣化でそりかえり、前述したが黒のドアノブ、スイッチ、センターコンソール、エアコン噴出し口、ハンドルポストなどは表面の塗装が溶け、ベタベタの状態になり、フェラーリの名にふさわしくない。
この問題はこのモデルから現行モデルまで続く。

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355になると348であったオーバーステアがなくなり、ニュートラルに。

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348チャレンジではスピンしていた参加者も355チャレンジになってからスピンしなくなったことでもよくわかる。

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左下が1速だったフェラーリ伝統のシフトパターンは355から6速になったために1速は左上になった。ちなみに手前左下がリバースとなる。
作りは348のようにダッシュがめくれることはなくなり、上質の革を使用するようになる。
この車からパワーもポルシェにならび、多くのポルシェ愛好家がフェラーリに乗り換えた。

初めてF1maticを導入。その後エアバックも標準装備となった。エンジンはスムーズで何といっても音が素晴らしかった。

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当時は348に比べ劇的に速くそして素晴らしい音と思えた355も今運転してみるととマニュアル、F1matic のどちらも始動時のバイブレーションや初期加速のもったりした感じが気になってしまう。

モデナは巾がテスタロッサなみに大きくなったが、とばす人にはお勧めしない。
どこにいってしまうかわからない恐怖がある。コントロールが難しいのが欠点。
シフトパターンの枠も経年劣化で金属が腐蝕して変色してくる。
ほぼすべての操作部分のベタベタもひどい。


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テスタロッサはエポックメーキングな12気筒で、各雑誌は絶賛していたが、読むと乗るとでは大違いの車だった。ブラックホールが見えるような加速と書いている記事を信用してはいけません。

これはラグジュリーカーでスポーツカーとしては評価のしようがない。

何といっても一番の欠点はブレーキ。
箱根のターンパイクを1往復しただけでブレーキペダルが床にパタンと落ちてしまうほどすぐにフェードしてしまう。
日本仕様、アメリカ仕様、アラブ仕様、欧州仕様すべて試したが結果はいっしょ。
理由は簡単。あの重量でスープ皿ほどのローターはあまりに小さすぎるのが原因。

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512TRになってからパワーのでかたはスポーツカーらしくなり、ブレーキも改善されたが
車重の重さは基本的にはスポーツカーというより、GTカー。
それを承知ならば、あの唯一無二の美しいデザインを楽しみたい方にはおすすめ。

550マラネロはミッドシップの12気筒でディトナ以来のフロントエンジンになった車。
ミッドシップを期待したティフォシを落胆させた。

575になってからハンドリングもよくはなったが、わくわくするような感動はない。
守られたコックピットは快適で12気筒ならではの加速はするが、
何かものたりない。

430になるとセミオートマの性能は極端によくなる。パドルを使うよりもATモードで走った方が速くはしれるかもしれない。

575以降のパドルシフトは作動が確かに速く、運転はしやすいが個人的には2ペダルよりもやはり3ペダルの方が運転しているという実感がある。

599となると話は別であの加速はF40 に初めて乗った時の感動を思い出す。
2速、3速とアクセルを全開で走ると脅威的な加速が続き、普通のドライバーなら右足を戻すほどの加速をする。あらゆるデバイスがついているおかでで最小のリスクで異次元のスピードを楽しめる。

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マクラーレンや458はさらにその上。
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70年代のF1と変わらない加速。サーキット走行をする方やレース経験者、または異次元に加速を楽しみたい方にはおすすめ。一度体験する価値は十分にある。モダンスポーツの極み。

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308はモダンフェラーリに比べ、けっして速くはないが、キャブレター独特の加速感やアクセルレスポンスの良さという点では355までのフェラーリを上回る。
ただし、ヨーロッパ仕様のキャブ調整のしっかりされた固体に限ります。
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市販されている車には欧州仕様であってもレスポンスの悪いものが多数あるからです。

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巡航時のフェラーリミュージックと呼ばれるキーンというサウンドも大きな魅力。

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内装の美しさは当時のスポーツカーの中では最も素晴らしい。
前述したデフロスターのダクトやスイッチ類ひとつひとつにこだわりを感じる。

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ステアリングコラムスイッチに掘り込まれたLIGHT やWIPE の文字やメーターを囲むメッキの丸い枠やガラス製のカバー、光輝くシフトゲート、イタリアの美術館にいるような美しいコックピットに座るとそれだけで気分は高揚してくる。

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GTBのながれるようなボディラインは手作りのよさに溢れている。
フロントカウル部分はこの字型に形成されている。今のフェラーリのようにワンパネずつ張り合わせたものに比べ、圧倒的な美しさだ。
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gt4のエクステリアもそのウエッジのきいたデザインとメッキとのコントラストが美しく、
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何時間みていてもあきない。

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スポークにMOMOの刻印が入る細い革巻きのステアリングホィールもいい。
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今のLED付きのカーボン製のハンドルにくらべ、実にシックで白い糸で編みこまれた革を握る感触やスポーク付け根のふわっとした感じも独特でモダンフェラーリにはない、いかにも一つ、一つ、職人が丹精こめて作っているのが伝わってくる。

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そんな世界に1台だけの自分の308とすごす時間が私にとって至福の時なのです。

圧倒的な異次元の加速の720馬力のV8tributo とは違った世界がそこにはあります。

42年前、私が大学生の頃の愛車はFiat X1-9の1台のみ。
雨の日も風の日もほとんど毎日乗っていた。
リヤトランクにキャリアを取り付け、スキーにも行った。
その後就職してからはたまに通勤でエスプリやgt4に乗ってこっそり出勤したこともある。
しかし働き始めてからは乗るのはほとんどが休日。

帰りに雨にふられ、帰宅してから濡れたウエスで雨を拭いたりもした。
夏は毎週のように逗子マリーナにヨット(クルーザーではなくディンギーです)を乗りに、秋から冬にかけては軽井沢や、箱根そして当時父が所有していた那須の別荘にと当時の車は僕の良きパートナーとしていつも一緒だった。
よく壊れ、工場にも入院していた。エスプリは納車して100キロでエンジンが壊れ、gt4は水漏れやオーバーヒートのトラブル。それでも手放す気にはなれないほど乗るたびにワクワクする気持ちがまさっていた。

最近はお客さんの車に乗る時間が多く、自分の車にはほとんど乗っていない。
今年はあの頃のように308にできるだけ乗ってみようと思う。
一生は長いようで短い。
運転を楽しめるうちに好きな車と過ごす時間はあと何年残されているだろう。
私の残された時間はあと10年ほどだろう。
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フィオラバンティ氏が走った62000kmには及ばないだろうが、308に対する思い入れが薄れない限り、壊れてもいい、できるだけ長い時間をこの1台と過ごそうと思う。


  # by cavallino-cars | 2019-09-10 17:48 | Comments(2)

308GTBオーバーヒート

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ミラノから譲り受けた黒の308GTBのオーナーから連絡があり、1時間ほど乗った後、車庫に入れる時に急にリザーブタンクのオーバーフローチューブから冷却水が噴きだしたと連絡がありました。
途中水温、油温とも正常だったとのこと。
翌日なんと水が4リッターも入ったそうです。
任意保険に加入していれば修理のためのキャリカーでの回送代は無料。
工場まで持ち込み点検。
一番考えられるのはリザーブタンクのキャップの不良。次はエアかみ。いずれも問題ない。
電動ファンも勢いよく回っている。
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あとはファンスイッチ。といあえずそのまま様子をみてもらおうという結論になり、メカが自走で弊社まで持ってくる途中、水温が上昇。電動ファンを確認したら回転していない。
ファンのサーモスイッチの不良と判明。
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交換後は水温も90度をキープ。快調です。
万一同じ症状が一度でもでたら、たとえその後、オーバーヒートしなくてもとりあえずファンスイッチの交換をしたほうがいいでしょう。
オーバーヒートで路上にとまってキャリアを何時間も待つことを考えれば安い出費です。

  # by cavallino-cars | 2019-09-04 16:56 | Comments(0)

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