Varese からの208gt4

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昨年4月に到着した北イタリアのバレーゼから譲り受けた1オーナーのDino208gt4 の塗装がやっと最終段階にまできました。
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メカニカル的な整備に5か月ほど時間がかかり、さらに内装のクリーニングを実施。その後板金工場に入庫。リヤのイタリアでのナンバーの穴埋めの他、凹みや錆などの補修、下地から来るクラックなどを直すためにオールペイントをすることになり時間がかかることになりました。納車前にかかった期間は1年をこえました。以前紹介させていただいたEPプライマーというスプレーパテを塗り、パネル表面の凹凸を取り除き、サフェーサーを塗る作業が終了。プライマーでは顕微鏡で見ると表面に細かい穴があいており、そのまま塗装を吹き付けることができません。その上にサフェーサーを塗ることにより、細かい穴をふさいでいきます。
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写真はサフェーサーを塗り終えてこれから磨きをかける前の状態。これからきめの粗い400番のサンドペーパーで手作業で表面をなめらかにしていきます。
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クルマのすべての面(ドアパネル、ルーフ、リヤパネル、トランク、フロントボンネット、ライトポット、前後フェンダーなど)をみがくのにおおよそ3日ほどかかります。次に同じく3日かけて600番のペーパーで同じ作業を繰りかえし、さらに表面をなめらかにしていきます。その作業が終わったら、同じ作業をまた3日ほどかけて1000番のきめの細かいペーパーで再び磨き上げていきます。この地道な作業をしないと半年から1年後に下からの線や浮きがでてくることがあるのです。最後にスコッチブライトという1500番のペーパーで仕上げていきます。ウォッシュコンパウンドという特殊な洗剤を使用しながらみがくことによって、表面の油分を取り除いていきます。油分が残ったまま塗装をするとぷくっという気泡のようなものがでてしまうからです。ここまできたらあと2か月ほどで完成です。約50年が経過しているクラシックフェラーリはレストアにはこのように時間はかかりますが、今のモダンカーにはない美しさと運転する楽しさに溢れています。
すでのこの車両は売約済みですが、お待ちいただいているお客様、もうじきですので楽しみにしていてください。

  by cavallino-cars | 2025-09-01 12:20 | Comments(0)

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