1981年二コラマテラッティ氏の設計した1.5リッターV6ターボエンジンを搭載した126CKはジルビルヌーブにより、モナコ、スペインGPで優勝、翌82年には初のコンストラクターチャンピオンをフェラーリにもたらした。

上の写真は82年シーズンに向けフィオラノでのショット。
ブルーのレーシングスーツを着たピローニの右でマシンを見ているのがマテラッティ氏。
彼から3人目の黒のスーツにエンジのネクタイをしているのがエンツォフェラーリだ。
そのF1のターボエンジンの開発者である二コラマテラッツィが作ったフェラーリの市販モデルの代表作はF40 に288GTO であることは誰もが知っているだろう。

しかしもう1台、彼が設計に携わったモデルがこのGTBターボなのはあまりしられていない。
このGTBターボについてフェラーリのF1ドライバーだったミケーレアルボレートは試乗記で328のノーマルアスピレーションのエンジンよりも高い評価をしている。

私もまさに同感で、288GTOの0.8バールをしのぐ1.05バールの過給圧による加速は強烈で、まさにF40を彷彿とさせる。

以前雑誌の取材で弊社の車両に乗っていただいた西川淳氏は、

NAの328シリーズとはまるで別種のドライビングファンを有している。GTOやF40を彷彿とさせるパワフルな走り。
少なくともそのライドフィールに関してはこの時代における最良の選択であったことは間違いない。
と語っている。
かつて288GTOを運転した経験のある私もターボが効き始めた加速は明らかに288を上回る。

エンジンの乾いた排気音はあのF40 にも似ている。
他の2台の価格の天文学的数字に対し、唯一まだ手が届くクルマなのです。

わずか308台しか生産されなかった走行28000㎞のGTBターボが弊社に先週入庫しました。
エンツォと二コラマテラッティ氏の遺産というべき貴重な1台です。
ご興味ある方は是非この機会にご検討下さい。