Brescia の Dino208gt4

高速がすいていたせいもあり、ブレシアの市内には予定よりも早く到着。
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この噴水のロータリーを左に曲がり、100メートルほど進んで一方通行を右に曲がったところがご自宅。オーナーに連絡するとすぐにでてきてくれました。クルマを降りるとあの208gt4独特な乾いたエキゾーストサウンドが聞こえてきます。
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入口のゲートが電動で開くとなんとそこがオーナーの自宅の中庭でした。
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この建物すべてがオーナーの自宅でおばあさんにオーナー夫婦、そしてドクターの息子さんが住む三世帯住宅。
1700年からこのファミリーが所有して住み続けている建物だそうです。ちなみにこのgt4はここのオーナーが30年所有しているクルマ。
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gt4の左後ろにある水がめの上にあるのは水道の蛇口。何年前のものか想像もできませんが、美しさに目を奪われます。こんな素晴らしい自宅にあるとgt4の美しさが際立ってみえます。
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この固体は1975年9月にイタリアで最初に登録されています。フロントにはDinoのエンブレムが。
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エンジンはもちろんオリジナル。オイルクーラーのエアダクトからの蛇腹の固定バンドも当時の金色の銅製のもの。
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初期型の特徴の前後とも薄いラバーバンパー。
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リヤのトランクの生地も当時のまま。
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ヘッドライトを囲う黒のプラスティックのカバーを固定するネジも小さな黒い新車時のものがつく。
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ステアリングセンターのホーンボタンもDino の当時のオリジナルなのもいい。
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マフラーは当時のオリジナルの左の1本だし。
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内装は初期型のみの特徴で座面がすべてアルカンタラとなります。カーペットも当時のものです。
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鍵はエンジンキー、ドアキーとも当時のオリジナルが揃う。このキーホルダーも当時のもの。
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ドアの内張も上のL字型のステーがアルカンタラとなるのが初期型の特徴のひとつ。
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キャレロのワイパーブレードも当時のオリジナル。フロントフードとボディの間にあるラバー製のウェザーストリップもおそらく新車時のものと思われます。助手席のワイパーの付け根の前にあるブレーキフルイドの確認のための丸いフタがのこっているのもいい。

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43000㎞の走行距離も実走でしょう。スピードメーターや距離計、ミッションなどの作動は実際にこの後試乗させていただき、確認済み。
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初期型のリヤのトランクフードは後期のスチールに比べアルミ製なのです。
詳しい方はすでにお気好きかと思いますが上の写真ではホィールのセンターキャップがついていません。
オーナーに確認したところ、万一走行中外れてしまうのが怖いので別にとってあるとのこと。
もってきて見せて下さいました。
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もちろんこのキャップも新しいオーナーのためにクルマにのせてくれる。

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私が購入するポイントはできるだけオリジナルであることがとても重要なこと。
この素晴らしい家族の方からこのgt4を譲っていただけたことを本当に嬉しく思います。
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上のクルマはこの後見に行った今回の出張でみた最後の1台の初期モデルの308gt4。
良ければ購入するつもりでしたが、
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シートの傷みが激しくさらに生地がオリジナルでないのでやめました。
シートを張り替え、ステアリングを変えれば美しさは戻るでしょうが、やはりそれはフェイク。本来の価値と美しさは失われてしまうように思います。

オリジナルの状態を保っている固体は40年以上もたった今ではたいへん貴重で、宝石のような輝きを放っています。
そして当時のエンツェやこのクルマを作った職人たちの魂が感じられます。
1970年代のフェラーリには現代のクルマにはない、時代を超えた美しさがあるのです。


また素晴らしい1台が日本にやってきます。



  by cavallino-cars | 2023-08-30 00:13 | Comments(0)

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