午前10時半の便でデュセルドルフに向かいます。到着は12時55分。
空港につくとオーナーの代理の方が迎えに来てくれていました。
購入した白のものに対し、こちらはレストアしたクルマ。塗装も新しいだけあって実に美しい。
内装も同じ材質の革があったと思うほど言われなければオリジナルと思ってしまうほどだ。
エンジンルームをのぞくとすべて手かはいっているのがわかる。カムカバーをとめるメッキナットはすべて新品。
マニホールドはステンレス製に交換され、ドライブシャフトも新品がつく。
マフラーはステンレス製がつく。足回りのブッシュもすべて交換されている。
シートレールの下の革も新しく、カーペットももちろん新品。
ペダル回りは通常カーペットがこすれたりしているのだが、このクルマは新車とかわらない。
ドアの内張はスピーカーがついていないことで新しく作ったことがわかる。
ただ残念なことにオプションのエアコンが装備されていない。
エンジンフード上の熱抜きのルーバーも本来はフィンが出ていると思うのだが、この固体は上のようにフードと同じレベルのものがつく。
上の写真のようにフィンの高さは中央のせり上がった高さまできているはず。
以前輸入したドイツ仕様のQVはこれと同じフィンがついていたが、ファイバーでは見たことがない。
オリジナルかどうかの確信がもてない。
非常に美しい1台ではありますが、個人的にはオリジナルにこだわりたいのとエアコンが装備されていないので今回は買う決断ができませんでした。実際にみないとわからないことがあるのがクラシック。
また自分が欲しいと思えるフェラーリと出会った時にみなさんに自信をもって紹介していきたいと思います。
今回のコルソフェラーリクラシケに参加して感じたことはレーシングスピードではキャブレターの308やインジェクションのQVとあまり差がないこと。
タウンスピードでのキャブのカミソリのような加速は魅力ですが、フィオラノで走ってきて思うのは、重要なのは足回りのしなやかさとそのハンドリング。
私がモデナでのったすべての308、モンディアル、550そしてデイトナもショックやブッシュの状態はよく、ガタがなく、純粋にドライビングに集中できました。きちんと整備してある308を走らせる悦びは格別です。今年6月、9月と2回参加し、走れば走るほど308の素晴らしさに気ずかされ、ますます好きになりました。この楽しさを一人でも多くの方と共有したいと思います。
今まで弊社からご購入いただいたたくさんの方は実際に横に乗っていただき、40年前のクルマとは思えないアクセレーションやコーナリングをするgt4やGTBのポテンシャルの高さに驚いたはずです。私がそうだったようにそれは自分が想像していたクラシックのイメージを覆すほどで、それに魅せられてご購入いただいたはずです。
実際にフィオラノで走らせると私が思っている以上にこのクルマの素晴らしさがわかります。
あのフェラーリならではのゲートで区切られたギヤをシフトする感覚、ステアリングに伝わってくるタイヤのグリップ感、胸が高鳴るエキゾーストノート。
いつか日本でもこのような体験ができるようになる日がくることを心から思います。