先月末ヨーロッパに出張に行ってきました。
今回の目的は2台のファイバーグラスと2台のgt4。25日の昼の便で成田からウィーンに。

ウィーンから午後8時10分発の便に乗り換えてドイツに向かいます。
デュセルドルフに到着したのは午後の10時。チェックインできたのは11時を回っていました。

26日の10時のアポイントの前にホテルのプールでひと泳ぎ。少し水は冷たかったですが時差ボケ解消には最適です。
まずは白のファイバーを見に行きます。遠く日本からくる私のために見せて欲しいという他のお客さんに待ってもらい10日間もホールドしていてくれました。過去にドイツに紺のGTBターボを見に行く約束をして前日に売られたしまったことがあったのでこのような方に出会えると本当に嬉しく思います。

目的地には空港から20分ほどで到着。

このファイバーボディの308は76年5月18日ミラノのフィオラノコンセッショナリオという正規ディーラーからブレシアに住むイタリア人が購入。

その後2014年にドイツのコレクターが譲り受けた1台。

2015年にはドイツの有名なコンコースデレガンスでBEST ITALIAN 賞を受賞している。


内外装はすべてオリジナル。

その上メンテナンスもしっかりしてあるのがエンジンルームを見てもすぐにわかります。
リザーブタンクやホース、クランプ類も新品になっています。

リヤのエンジンフード裏には当時のカラー番号とAVORIO SAFARIという塗装名がかかれたステッカーも貼られている。

オリジナルキーはもちろん、マニュアル、保証書、初期のみの茶色の革製のブックカバーも当時のもの。ドイツ語で書かれた整備の記録もそろう。エンジンは快調そのもの。

オリジナルのステアリングはレザーの状態も良好。

ヘッドライトはファイバーの一体型の初期型のみにつくタイプ。

同じファイバーモデルでも後期のものになるとこの写真のように上部と別れるものになります。

フロントフード下のタイヤカバーとトランクのビニールのカバーも当時のもの。

中にはテンポラリーのスペアタイヤが入ります。充電用のCTECKの端子とキルスイッチも装着済み。他にミウラやガルウィング、246Dino などのクラシックを所有するオーナーならではだろう。

タイヤは2018年9月に作られたものが装着。
メッキのナットもすべて錆のない美しさです。

ドライバー側のカーペットは破れや擦り切れ等もなく、ペダルのゴムカバーは擦り切れているものやないものが多い中、新品に交換されている。こんなところからもオーナーのこのクルマに対する愛情を感じるのです。

スピードメーターはダブルレターの初期型のもの。距離計はタイプライターのような細い数字のもの。これも初期型のみ。
くらべないとわかりませんがこんな細かいところにも当時のデザイナーの美しさへのこだわりを感じてしまうのです。

もちろんサイレンサーはシングルパイプが装着されます。ライト類の点灯やパワーウインドウの作動なども問題なく、その場でデポジットを支払い契約させていただきました。
もう一台のファイバーは本日はオーナーと連絡がとれず10月3日の月曜に再訪することにしました。

空港に戻り、ホテルに預けたスーツケースをもってチェックインカウンターに向かいます。

素晴らしい1台に出会え、譲っていただけたことでとても気分があがります。それほどオリジナルコンディションのクルマは少なくなっているからです。
これからミラノのリナーテ空港に向かい、明日すべてオリジナル?という初期型のgt4を見に行きます。