モダンフェラーリに思うこと

暖気も10分もすれば、エンジンをフルスケールで回しても問題ないでしょう。





しかし、水温、油温計は通常は表示されず、スピードメーターが表示されます。
水温と油温をチェックするにはダッシュボード左のスイッチで画面を切り替えなければなりません。
スポーツカー乗りにとっては水温、油温は常に確認したいところですが、今のオーナーは気にしないのか、水温や油温があがることは100%ないというメーカーの自信なのでしょうか。
たしかに真夏でも599や458,488などがオーバーヒートしているところは見たことがありません。

徹底的な軽量化を図るモデルとこのスペチアーレとはそのコンセプトが異なります。





空力のためのへこみなのか、走行中にフラップがバタつかないためなのか、どなたかご存知の方は教えてください。



時速50㎞程で走行している時は高級サルーンを運転しているようで、排気音も静かです。
ひとたびアクセルを踏み込めば強烈な加速をし、F1のようなサウンドが室内に飛び込んできます。
まさにレーシングカーそのもので、かつての348チャレンジを乗っていた時のことを思い起こします。
今やスポーツカーは限りなくレーシングカーに近いものになってきました。
しかし果たして公道でダウンフォースを生むためのデフューザーやサイドフィンは必要なのかは疑問です。



458の速さには遠くおよびませんが、308を運転していると60キロくらいで流していてもあのキーンというフェラーリサウンドの心地よさや、体にフィットしたシート、質のいい革で巻かれたステアリングホィールの質感、どれもエレガントで私にはしっくりくるのです。アクセルを開けた時の加速も十分刺激的です。
私にとってスポーツカーの最高速は180キロもでれば十分で、重要なのはコーナーリングのコントロール性の良さとアクセルレスポンスです。あのタイヤが路面をしっかりグリップしている感覚が伝わってくる感じはまさにスポーツカーそのものです。

当時のスポーツカーに求められるものと現代のそれとは基本的に異なることがわかります。
サーキットでは有効でも公道では不要?なダウンフォースのための装備を備えた1台を選ぶか、美しく、まさにスポーツカーとしてのクラシックを選ぶか、

20代や30代なら458を選んでしまうかもしれませんが、この年齢にならないとわからない質感のよさや
デザインの繊細さがあります。
モダンフェラーリとは異なる素晴らしさが308には確実にあるからです。
by cavallino-cars | 2020-06-24 23:29 | Comments(0)