モダンフェラーリに思うこと

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458specialeに乗ってまず気が付くのは水温、油温ともに3㎞、10分程の走行で
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水温は80度、油温は70度にまであがることです。

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308ではまずありえません。今のフェラーリは実に乗りやすくなっています。
暖気も10分もすれば、エンジンをフルスケールで回しても問題ないでしょう。

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首都高入谷に乗る時はすでに水温、油温ともに85度にまで上昇。
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コックピットはカーボンとアルカンタラに囲まれ、シートはバケットタイプで、フロアーはアルミ、あたかもレーシングカーのようです。
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ステアリングはカーボンとレザーのコンビネーション。ステアリング上部にはエンジン回転数を表示するLEDライトがつく。ウインカーはステアリングのスポークの左右におさまり、ハンドルから手を放さずに作動させることが可能になっている。

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7kmも走れば水温は95度、油温は90度までに上昇。
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しかし、水温、油温計は通常は表示されず、スピードメーターが表示されます。
水温と油温をチェックするにはダッシュボード左のスイッチで画面を切り替えなければなりません。
スポーツカー乗りにとっては水温、油温は常に確認したいところですが、今のオーナーは気にしないのか、水温や油温があがることは100%ないというメーカーの自信なのでしょうか。
たしかに真夏でも599や458,488などがオーバーヒートしているところは見たことがありません。



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カーボン製のドアパネルはまさにレーシングカーそのものですが、電動のフロントボンネットの開閉スイッチやガソリンキャップのスイッチ、それにスピーカーなどが標準で装備されるところがF40 とは違うところ。
徹底的な軽量化を図るモデルとこのスペチアーレとはそのコンセプトが異なります。
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それにしてもひとたびアクセルを床まで踏んだ時の605馬力の加速はそのままサーキットに持ち込みたくなるほどで、おそらくオーナーでもステアリング上部のLEDがフルに点灯するまで踏める人は限られていると思います。
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リヤにはダウンフォースをもららすための巨大なデフューザーがつきます。
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リヤタイヤ前の羽もダウンフォースを増すための装備です。
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そこまで空力にこだわっているのならドアノブもフラットにしてほしい。
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こちらはガソリンキャップ。中央のへこみにも違和感があります。
空力のためのへこみなのか、走行中にフラップがバタつかないためなのか、どなたかご存知の方は教えてください。
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巨大なデフューザーの中央に見える赤いパネルは時速225キロで下降してフラットになり、空気抵抗値をさげ、さらに高速走行を可能にします。

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フロントにある跳ね馬の左右のパネルは時速120㎞で電動で開き、そこから空気が入り、左右のグリルに振り分けられ、


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フェンダーに逃がし、ダウンフォースを増してクルマを安定させます。

時速50㎞程で走行している時は高級サルーンを運転しているようで、排気音も静かです。
ひとたびアクセルを踏み込めば強烈な加速をし、F1のようなサウンドが室内に飛び込んできます。
まさにレーシングカーそのもので、かつての348チャレンジを乗っていた時のことを思い起こします。

今やスポーツカーは限りなくレーシングカーに近いものになってきました。
しかし果たして公道でダウンフォースを生むためのデフューザーやサイドフィンは必要なのかは疑問です。

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speciale をコーンズに入庫させた後、308GTBに乗ってみました。

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水温がやっと75度くらいに上がっても
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油温は60度までもいきません。
458の速さには遠くおよびませんが、308を運転していると60キロくらいで流していてもあのキーンというフェラーリサウンドの心地よさや、体にフィットしたシート、質のいい革で巻かれたステアリングホィールの質感、どれもエレガントで私にはしっくりくるのです。アクセルを開けた時の加速も十分刺激的です。

私にとってスポーツカーの最高速は180キロもでれば十分で、重要なのはコーナーリングのコントロール性の良さとアクセルレスポンスです。あのタイヤが路面をしっかりグリップしている感覚が伝わってくる感じはまさにスポーツカーそのものです。

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308にはデフューザーもつきませんが、そのボディデザインは実に美しく、洗練されています。
当時のスポーツカーに求められるものと現代のそれとは基本的に異なることがわかります。

サーキットでは有効でも公道では不要?なダウンフォースのための装備を備えた1台を選ぶか、美しく、まさにスポーツカーとしてのクラシックを選ぶか、
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乗り比べてみて、どちらか1台を選ぶとしたら私は308をチョイスします。
20代や30代なら458を選んでしまうかもしれませんが、この年齢にならないとわからない質感のよさや
デザインの繊細さがあります。

モダンフェラーリとは異なる素晴らしさが308には確実にあるからです。





  by cavallino-cars | 2020-06-24 23:29 | Comments(0)

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