Aosta からの208gt4
その後塗装の補修にとりかかり、やっと今月末にその塗装作業も終了する。
そのままでも磨けば十分な輝きを取り戻すだろうが、
どうしても小さなひび割れなどが気になってしまう。
それらの個所を補修していったらほとんどパネルを塗ることになってしまいました。
左右とも取り外します。
塗装前に取り外します。
製造されてから45年も経過しているためその接着力も低下し、リベットをとると簡単にとれました。
しかし過去に一度でも外してあるものは再び接着してあるため、メッキモールとボディが
しっかりと固着してしまって慎重に外しても、曲がってしまうことがあるのです。
幸いこの固体は一度も外したことがなかったようで簡単にとれました。
このモールは新品のパーツもありますが、長さが3㎝ほど長く、
オリジナルを再使用をするのが一番です。
ドアのウインドウを囲むメッキモールも本当は取った方がいいのですが、
取る際にどうしても傷がつくので、今回の車のようにきれいなメッキの場合は
マスキング処理で仕上げます。
当時のフェラーリはボディはまず、さび止めの黄色の塗料が塗られています。
その上にファイバーはオレンジ色、スチール製の赤の塗装の車にはピンク色の、
その上に赤やシルバー、ブルーなどの色の塗装が施され、さらにクリアが噴かれるのです。
もちろん前後のバンパーは取りはずして塗装をします。
さらにバンパーを囲むクロームメッキのフレームは再メッキを施しました。
新車のような塗装になったこの固体に45年前のバンパーをそのまま取り付けるのは
ゼニアのスーツに汚れた靴をはようなものです。
ボンネット左右のパテ処理の跡はフェンダーとボンネットの面を㎜単位であわせるため。
ボンネットの面とフェンダーの面がフラットにすることでシャープなベルトーネのラインがより
美しく見えるからです。
この固体は事故もなく、何か所か塗装の補修の跡はあったものの、状態はすこぶるいい。
色が入ればマラネロから1975年に出荷された時のような輝きを放つことでしょう。
あと2週間後にはまばゆいばかりのgt4がショールームに入ります。
by cavallino-cars | 2020-05-18 23:15 | Comments(0)