古くとも美しいものを愛するヨーロッパの文化

日本のように近代的なマンションが林立する都市とは対極をなす世界です。



東京やニューヨークの摩天楼とは異なる何世紀も前に作られた街並みの美しさ。

古くとも美しいものを大切にする文化は車にもあてはまります。

カロッツェリアの工場内で手作業で作られていました。

イタリアの街並みにも劣らない美しさがあります。
オートメーション化されたロボットが作るモダンフェラーリとは異なる
繊細なラインや細かい内装のデティールなど、特に手に触れるドアノブや
スイッチ類、ステリングホィールなどには独特な美しさがあります。

ダッシュボードにはまず柔らかいスポンジが張られ、
その上に丁寧にビニールレザーがはられることにより生まれる柔らかいライン。



どこを見てもため息がでるような美しさです。
そして甘美な音色を奏でるエキゾースト。
どれもカーボンを多用したモダンフェラーリにはないものです。
もちろん812や488、ローマやカリフォルニアには圧倒的な加速や快適な室内、
伝統を受け継いだ美しさなどよいところもたくさんあります。
しかし当時の手作りの美しさから比べるとどうしても色褪せてしまうのです。

その美しいデザインだけではありません。

あるからです。

に彼らがプライベートで乗っていたということも私の気持ちを揺さぶります。

ブレーキを踏んでしまったらクラッシュしてしまうような速度で
クルマをコントロールするあの感覚。
おそらく彼らは自由自在にコントロールして楽しんでいたに違いありません。
レースを経験してこの車の素晴らしさを再認識できました。

持ち合わせた70年代のV8フェラーリは素晴らしいクルマです。
是非、ひとりでも多くの方とこの感動をわかちあえることを願います。
by cavallino-cars | 2020-05-12 17:20 | Comments(0)