古くとも美しいものを愛するヨーロッパの文化

ヨーロッパに行くとまず圧倒されるのが美しい街並みです。

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数百年前、千年以上前の建物に外観を変えずにそこに住み続ける人達がいます。

日本のように近代的なマンションが林立する都市とは対極をなす世界です。

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何世代もの人たちが住み続ける歴史的な建物に住んでいる人には

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その文化遺産を引きついでいくという意識が自然とあるのでしょう。

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そこにはお金や物で得られる豊かさとは異なる世界があります。

東京やニューヨークの摩天楼とは異なる何世紀も前に作られた街並みの美しさ。

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古くとも美しいものを大切にする彼らの文化は何世紀も引き継がれています。

古くとも美しいものを大切にする文化は車にもあてはまります。

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70年代や80年代の Ferrari はデザイナーのデッサンをもとにマラネロの

カロッツェリアの工場内で手作業で作られていました。

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板金職人が美しいラインをつくり、パネル毎に溶接して作られる車たちには

イタリアの街並みにも劣らない美しさがあります。

オートメーション化されたロボットが作るモダンフェラーリとは異なる

繊細なラインや細かい内装のデティールなど、特に手に触れるドアノブや

スイッチ類、ステリングホィールなどには独特な美しさがあります。

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丁寧に縫製されたレザーのステアリングの感触や、

ダッシュボードにはまず柔らかいスポンジが張られ、

その上に丁寧にビニールレザーがはられることにより生まれる柔らかいライン。

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ダッシュからドアにつながる流れるような曲線でつながるアームレスト。

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メッキのリングで縁取りされた美しいメーター。

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跳ね馬が彫られた、メッキのエンジンフードオープナーなど、

どこを見てもため息がでるような美しさです。

そして甘美な音色を奏でるエキゾースト。

どれもカーボンを多用したモダンフェラーリにはないものです。

もちろん812や488、ローマやカリフォルニアには圧倒的な加速や快適な室内、

伝統を受け継いだ美しさなどよいところもたくさんあります。

しかし当時の手作りの美しさから比べるとどうしても色褪せてしまうのです。

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GTBやgt4に乗るたびに手をかけても乗り続けて行こうという気持ちになるのは

その美しいデザインだけではありません。

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今乗っても十分エキサイティングで、スポーツカーならではの胸躍るような感動が

あるからです。
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それともう一つはあのニキラウダやレガツォーニ、そしてビルヌーブの現役の時代

に彼らがプライベートで乗っていたということも私の気持ちを揺さぶります。

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テールを滑らせながらのコーナリングでここでアクセルを不用意に開けたり、

ブレーキを踏んでしまったらクラッシュしてしまうような速度で

クルマをコントロールするあの感覚。

おそらく彼らは自由自在にコントロールして楽しんでいたに違いありません。

レースを経験してこの車の素晴らしさを再認識できました。

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変わることのないイタリアの街並みのような美しさと運転する楽しさを

持ち合わせた70年代のV8フェラーリは素晴らしいクルマです。

是非、ひとりでも多くの方とこの感動をわかちあえることを願います。







  by cavallino-cars | 2020-05-12 17:20 | Comments(0)

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