何を買おうか
308GTBやgt4の購入価格帯で購入できるフェラーリの車種はかなり増えてきた。
12気筒では




8気筒モデルでは328、







どのモデルを選ぶかはオーナーのライフスタイルや年齢にもよるだろう。
雨の日も気にせずに毎日でも乗るのであれば612をチョイス。

しかし599を毎日乗るにはあのパワーは持て余してしまうという方には575がいい。
599以降のフェラーリはバッテリー充電器が標準装備されるほど1ケ月も乗らないと
エンジンがかからなくなる。
キルスイッチをきってもバッテリーが上がってしまう。
かなりの頻度で乗らない限り、コンセントがある
自宅のガレージでなければ維持するのは難しい。
テスタロッサは実に美しいが、プアなブレーキと重い車重、緩慢な加速などの理由から
スポーツカーとしての評価は個人的には低く、私の候補からは1番に外れる。
さらにミッションも壊れやすく、万一壊れた場合は治らない可能性もある。
運よくリビルト品があっても300万円以上はするだろう。
しかしあのデザインはフェラーリならではのインパクトがある。
とばさず壊さないようにゆっくり走る人にはいいかもしれない。

それに耐えうる8気筒モデルはモダンフェラーリが圧倒的におすすめ。

しかしパワーステアリングが軽すぎて、とばすには少々怖い。
女性でフェラーリに乗りたいという方にはお勧め。
モデナのオープンも惹かれるが、こちらはベルリネッタでさえ
コーナリングの感覚がしっくりこない。
その点で430は優等生でスポーツ性は非常に高い。
いずれのモデルも真夏の炎天下でも快適に過ごせるというアドバンテージは魅力です。

メンテナンスコストも高い。
348も同様で5年毎にタイミングベルト交換に100万円ほどの出費を覚悟しなければならない。
特に348はO2センサー不良で片肺になる可能性も高い。

モンディアルtも基本的には348と同じエンジンを搭載しているため
メンテナンスコストが高額なのは同じ。
さらにホィールベースが長いため、雨の日や路面状況の悪いところで
アクセルを開けると簡単にスピンするリスクがある。
さらに348以降のモダンフェラーリはスイッチやパネル部分の
プラスティックが溶けてべたべたになるとう欠点もある。
それらのモデルを選ばずに308やgt4を選びたくなる理由はなんだろう。
価格が一緒ならどのフェラーリをガレージにいれるだろうか。


東京の街並みとローマの街並みほど異なるといえばわかりやすいかもしれない。




アクセルペダル。




それだけではカリフォルニアや599、430の魅力に対抗するには難しい。
車の性能やトラブルフリーという意味では明らかにモダンフェラーリが
勝っているからだ。
気軽にどこにでもでかけられる安心感は古いクルマに比べ圧倒的に高い。
エクステリアやインテリアのデザインの劣る点をマイナスしても快適性や
その圧倒的な加速性能を体感すれば間違いなくモダンフェラーリを選ぶだろう。

その一つは若い頃にあこがれたあのキーンという独特なフェラーリミュージックだ。
それにキャブレターならではのピックアップの良いエンジン。
コーナリング中にアクセルに即座に反応するシャーシのバランスのよさ。
まさにスポーツカーを運転しているという操作感。

様々なデバイスがついているためにすべて電子制御でコントロールされており、
誰でもが簡単に異次元のスピードを楽しむことができる。
しかしその反面、スポーツカーを操るという楽しさは失われてしまった。
もちろんサーキットに持ち込めば話は別だが、
一般道でそのポテンシャルを引き出すにはあまりにリスキーなのです。
348チャレンジに参戦したおかげでミッドシップのコーナリング中の
アクセルコントロールは十分身体に沁みついている。
コーナーのクリップでアクセルを少し戻してノーズの方向を変えるあの感覚は
スポーツカーを運転しているという醍醐味がある。
その興奮が40年前の美術品のようなフェラーリで楽しめることこそが
308やgt4の真骨頂なのだ。

かもしれない。

今でも私を魅了し続けている。

1台、1台異なり、同じものは存在しない。
自分だけの1台となるクラシックフェラーリはそれだけで愛着がわく。
それらとともに暮らす楽しさは毎年ニューモデルが出るたびに買い替える
ライフスタイルとは全く異なります。

人生のパートナーと出会ったように何十年も一緒に過ごす車があるということは
人生を豊かにしてれるようにも思えます。
599やカリフォルニアが40年後、今の308やgt4が私に与えてくれるような
感動をもたらせてくれるとは思えないのです。
それも私がクラシックフェラーリに惹かれる大きな理由かもしれません。
私のスポーツカー人生はあと10年くらいでしょう。
それまで1台の車と共に過ごすのも悪くない。
これからは多少の雨でも出かけよう。
出来るだけ愛車と長く過ごしていきたい。
gt4や308は私にとってそんな車なのです。
by cavallino-cars | 2020-03-06 17:23 | Comments(0)