classic car を買うということ
ボロボロで動かないので返金の訴訟を行ったという記事をみました。
オークションの落札者がこのようなかたちで裁判をおこすことは前代未聞。
ヨーロッパやアメリカとの文化の差を感じます。
もともと中古車は機械なのでトラブルがでるのは当然。
それでもその美しさやドライブフィールに魅せられてオーナーは購入するのです。


1955年にはコーリンチャプマンとともにレースにも出走した車です。


価格は今回のフェアレディよりも高額でした。
購入して自宅に来た日にテスト走行をしたところ20㎞程走ったところで
エンジンが壊れ、そのまま工場へ。
修理代に400万円以上かかりましたが、前のオーナーにクレームを
いうことはありません。
それは仕方のないことなのです。
補償などはいっさいなくて当然で、経年劣化で何があってもおかしくない。
不具合はひとつひとつ直して乗り続ける。
幸いにして古いクルマのパーツはボディパーツ以外は比較的手に入りやすいのです。

上はその時に私が実際にドライブした時の写真です。
私の人生での最も素晴らしい思い出の一つです。
今回の購入者は転売して利益をだそうと考えていたようですが、
そのような方はクラシックカーを購入すべきではない。
たしかにここ20年のクラシックカーの価格の推移をみていると
どんな投資よりもいいようにもみえます。
結果、購入価格よりも高く売れることがあっても、
オーナーは基本的に楽しむために購入すべきです。
クラシックカーには現代の車にはない美しさや運転する喜びがあります。

今でも忘れられません。
以前所有していた日本仕様のgt4とは比べられないほどのエンジンパワー。

キャブレター独特の加速感、内外装のエレガントさなど、

当時に比べると今では2倍のプライスになってしまいましたが、
同じコンディションのものは存在せず、

車に限らず、古くても美しいもの、価値のあるものを大切にする文化は
日本にも確実に根ずき始めています。
価値観は人それぞれでクルマに興味のない人にとっては
古いクルマに大金を払うことなどありえないことでしょう。
しかし古いクルマを大切に乗り続けることの、そしてクラシックフェラーリが
ガレージにある暮らしの素晴らしさは実際に味わってみないとわかりません。
私にとってのガレージの308はライフスタイルの一部なのです。
見て美しく、乗って楽しいクルマは年々少なくなってきています。


フェラーリは今でも私のベストパートナーであり、
価値ある1台なのです。
by cavallino-cars | 2020-02-27 16:44 | Comments(1)

いつも楽しく読ませてもらっています。
LotusMk9いいですね!
乗ったことがないとどんな感覚で楽しませてくれるのか知ることもできないのでしょうね。
オーナーのみが知れる権利と言いますか。
「見て美しく、乗って楽しいクルマは年々少なくなってきています。」
まさしくそれが私の悩みであります。
本日葬式があり、マセラッティやポルシェ、アウディが駐車場に停まっていたのですが…
私が求めるものはそれじゃない!
速く走るならパドルシフトやハイパワー…そんなことはわかっているが、シフトガチャガチャしてーし、電子アシストにかまってもらいたくない!自分で運転したい!!
デザインは明らかに劣化しているし、電子デバイスてんこ盛りだし、パワーと値段だけが上がっているように思います…
オールドタイプのおじさん(若者も本心ではそうなんでは?)が買いたい新車が出たらいいなーと思います。