自分だけの1台
GTBやgr4を買う予算があれば、1800万円で
その予算で購入できる車種は多種にわたり、モダンフェラーリの中から好きなモデルを選べる。
どのモデルを選ぶか迷うところ。
雨の日も風の日も毎日乗りたいという方には間違いなくモダンフェラーリをお勧めします。
真夏の炎天下でもコックピットはエアコンで快適に保たれ、ひとたびアクセルを踏み込めばワープするような加速が楽しめます。
348とモンディアルは低価格?のわりには膨大?なメンテナンスコストがかかるので注意が必要。
さらにO2センサーや触媒のセンサーはこの車の問題点でたまに片バンクしかパワーがでなくなることもあり、センサー類の交換費用もばかになりません。
さらに348以降のモデルはドアノブやスイッチ類がベタベタになるトラブルもあります。
それを直すのにも数十万円の費用が必要になることも考慮したほうがいいでしょう。
美しいピニンファリーナのデザインは308の完成形ともいわれています。
しかもタイミングベルトの交換も20万円ほどでメンテナンスコストもリーズナブル。
美しい曲線のボディラインは308のイメージをそのまま残し、見辛かったコックピットのメーターライトは明るくなり、エアコンのスイッチやヒーターのスイッチや表示パネルもモダンなものに変更されました。
しかし乗ってみるとハンドルは上下に微妙に動くほど剛性感がなく、シートが肉厚になったせいか、頭がルーフにあたるほどヘッドクリアランスがない。
その下にオーディオとエアコンの噴出し口がつき、一段さがったために足があたってしまうのです。
長時間運転しているとこれが一番気になる。
あとは細かいデティール。
当時はモダンに見えたヒーターの表示やエアコンのスイッチ類も同様。
一見おなじにみえるフロントフェンダーの前方部分も308の2つに折れ曲がっているのに対し、
薄くなったフロントバンパーは下のアンダーパネルが前にせり出す形になり、308ではバンパーに埋め込まれていたウインカーユニットがフロントグリルの左右に装備されるようになった。
308と見比べるとどうしても今までの美しいラインがくずれ、下が飛び出しているようで気になってしまうのです。
当時はあれほどモダンで洗練されたようにみえた328がいかに経費を削減して作られているかが今になってよくわかる。
美しさの判断は人それぞれです。すっきりした328はそれはそれで美しいですが、どうしても私はピニンファリーナがフェラーリの意向をくんで妥協したようにしか思えないのです。
348はバブルが多少落ち着いた頃に90年の新古車を2千万円で購入。
328よりルーフが高くなったことで頭があたることもなくなり、足がセンターのコンソールに当たることも解消された。
しかし、ひと月もしないうちにダッシュボードの端やラジオのふたに貼られたビニールレザーの糊が剥がれ、めくれてきました。
ポルシェ911ほど唐突にスピンはしないがアンダーステアから突然オーバーステアになるのもこの車の特長。
しかしアクセルワークでノーズをコントロールする楽しさは秀逸でスポーツカーそのもの。
90年生産の初期モデルだけは100キロをこえたあたりからフロントの接地感が極端になくなり、ハンドルが軽くなる。
車高の調整で改善はできるが、購入するのであれば、できれば91年以降のもののほうがいいでしょう。
メンテナンス費用はタイミングベルト交換のためエンジンをおろさなければならないので3年または5年毎に整備費用をいれると120万円以上の出費は覚悟しなければならない。
エアコンのスイッチ及び温度調整はすべてボタン式だがコントロールパネル下のプラスティック製の基盤が薄く、押すたびに歪み、はんだがとれてしまう。あまり強く押さないほうがいいだろう。
デザイン的にはきらいではないが、初めてオートメーション化されたラインで組み立てられた車。
いたるところに経費削減のためのフェラーリの努力?が328以上にみられます。
左右フェンダー、フロントフード、バンパーはそれぞれ別々のパーツを組み付けただけのものでフロントのフェラーリ伝統のグリルはラジエターが左右のエンジンルームに移設されたためにダミーのものとなる。
これが328までの製法とまったく異なるところで細かく分割されたパーツをワンパネずつ貼り付ける手法は現代まで続いています。
348TSにいたっては308のキャブレターの頃よりきしみ音がひどく、雨漏りも90年代の車とは思えないほどひどい。雨の日はステアリングを握る袖がビショビショになるほどだった。
328までは直線だったタルガトップのフロント部分がラウンドしたせいだと思われる。
とにかく作りは年々チープになっていく。
フロントフードの上方につく黒のエア抜きは経年劣化でそりかえり、前述したが黒のドアノブ、スイッチ、センターコンソール、エアコン噴出し口、ハンドルポストなどは表面の塗装が溶け、ベタベタの状態になり、フェラーリの名にふさわしくない。
この問題はこのモデルから現行モデルまで続く。
作りは348のようにダッシュがめくれることはなくなり、上質の革を使用するようになる。
この車からパワーもポルシェにならび、多くのポルシェ愛好家がフェラーリに乗り換えた。
初めてF1maticを導入。その後エアバックも標準装備となった。エンジンはスムーズで何といっても音が素晴らしかった。
モデナは巾がテスタロッサなみに大きくなったが、とばす人にはお勧めしない。
どこにいってしまうかわからない恐怖がある。コントロールが難しいのが欠点。
シフトパターンの枠も経年劣化で金属が腐蝕して変色してくる。
ほぼすべての操作部分のベタベタもひどい。
これはラグジュリーカーでスポーツカーとしては評価のしようがない。
何といっても一番の欠点はブレーキ。
箱根のターンパイクを1往復しただけでブレーキペダルが床にパタンと落ちてしまうほどすぐにフェードしてしまう。
日本仕様、アメリカ仕様、アラブ仕様、欧州仕様すべて試したが結果はいっしょ。
理由は簡単。あの重量でスープ皿ほどのローターはあまりに小さすぎるのが原因。
車重の重さは基本的にはスポーツカーというより、GTカー。
それを承知ならば、あの唯一無二の美しいデザインを楽しみたい方にはおすすめ。
550マラネロはミッドシップの12気筒でディトナ以来のフロントエンジンになった車。
ミッドシップを期待したティフォシを落胆させた。
575になってからハンドリングもよくはなったが、わくわくするような感動はない。
守られたコックピットは快適で12気筒ならではの加速はするが、
何かものたりない。
430になるとセミオートマの性能は極端によくなる。パドルを使うよりもATモードで走った方が速くはしれるかもしれない。
575以降のパドルシフトは作動が確かに速く、運転はしやすいが個人的には2ペダルよりもやはり3ペダルの方が運転しているという実感がある。
599となると話は別であの加速はF40 に初めて乗った時の感動を思い出す。
2速、3速とアクセルを全開で走ると脅威的な加速が続き、普通のドライバーなら右足を戻すほどの加速をする。あらゆるデバイスがついているおかでで最小のリスクで異次元のスピードを楽しめる。
ただし、ヨーロッパ仕様のキャブ調整のしっかりされた固体に限ります。
前述したデフロスターのダクトやスイッチ類ひとつひとつにこだわりを感じる。
フロントカウル部分はこの字型に形成されている。今のフェラーリのようにワンパネずつ張り合わせたものに比べ、圧倒的な美しさだ。
圧倒的な異次元の加速の720馬力のV8tributo とは違った世界がそこにはあります。
42年前、私が大学生の頃の愛車はFiat X1-9の1台のみ。
雨の日も風の日もほとんど毎日乗っていた。
リヤトランクにキャリアを取り付け、スキーにも行った。
その後就職してからはたまに通勤でエスプリやgt4に乗ってこっそり出勤したこともある。
しかし働き始めてからは乗るのはほとんどが休日。
帰りに雨にふられ、帰宅してから濡れたウエスで雨を拭いたりもした。
夏は毎週のように逗子マリーナにヨット(クルーザーではなくディンギーです)を乗りに、秋から冬にかけては軽井沢や、箱根そして当時父が所有していた那須の別荘にと当時の車は僕の良きパートナーとしていつも一緒だった。
よく壊れ、工場にも入院していた。エスプリは納車して100キロでエンジンが壊れ、gt4は水漏れやオーバーヒートのトラブル。それでも手放す気にはなれないほど乗るたびにワクワクする気持ちがまさっていた。
最近はお客さんの車に乗る時間が多く、自分の車にはほとんど乗っていない。
今年はあの頃のように308にできるだけ乗ってみようと思う。
一生は長いようで短い。
運転を楽しめるうちに好きな車と過ごす時間はあと何年残されているだろう。
私の残された時間はあと10年ほどだろう。
by cavallino-cars | 2019-09-10 17:48 | Comments(8)
あと何年乗れるか…最近よく考えます。
Elises1に20年乗っていますが、最近は308GTB、特にファイバーグラスにも乗りたいと思っています。
ちょっと前は安く買えたようですが今はとんでもなく高くなりましたね。
他のフェラーリとかならどうかとも思いましたが、やはり308以上に美しいと思えるフェラーリがないので困ったものです。唯一好きなフェラーリなので誰にも注目されたくなかったのですが…
でも一回きりの人生ですから思い切るかもしれません。
またブログ楽しみにしております。
父は72歳で他界しました。先週もゴルフ仲間がガンで春にはいっしょにゴルフをしていたのに、あっという間にお亡くなりになりました。楽しめるうちにやりたいことをして、後悔しない人生をすごそうと思います。若いときには思いませんでしたが、最近は1年があっという間にすぎていきます。人生は本当に短いなと思います。
>私の残された時間はあと10年ほどだろう。
私も、+α程度と予想。
歳取ってからはトキメキが無いせいか時間が経つのが早い。
フェラーリには全く知識が無いのですが、355が二回りほど小さかったら是非とも乗ってみたい。
私に限っては、それを口実に、乗れない事にしておこう、が本当やと思います。
車は「音」も大事な要素で、実際に走って生で聴いてみたい。
ボケ防止で最期まで仕事せな、、と思う今日この頃です。
脈略の無いコメントで失礼しました。
久しぶりに、ちょっと熱くなりました。
有難う御座いました。
車であれ、何であれ、ときめきを感じられることは幸せなことだと思います。いくつになってもワクワクする気持ちを持ち続けたいと思います。
たぶん同年代と思われる1958年式のワタクシ、昨年、社の卒業を前に大動脈解離を発症、生死の境を二週間も彷徨い、辛うじて生還し、引続き社業に従事しておりました。
しかし今春、前述の大病の一年検査にて、癌が発覚、一昨日、摘出手術を施し、病床にて静養しつつ、ブログを拝見しております。
お書きの、
「今年はあの頃のように308にできるだけ乗ってみようと思う。一生は長いようで短い。運転を楽しめるうちに好きな車と過ごす時間はあと何年残されているだろう。私の残さた時間はあと10年ほどだろう。」のくだり、ホントしみました。
後10年、ワタクシも好きな308を存分に楽しみます。
季節は一気に冬へと、体調崩さないように、お身体充分ご自愛下さいませ。
こんにちは、ご無沙汰しております。
お体の具合はいかがですか?
心から1日もはやく快復されることを祈ります。
私はご推察のとうり同年代の62歳です。
よくなりましたら、是非また遊びにいらして下さい。
春になりましたら一緒に箱根にでも2台でツーリングに行きませんか?
ご連絡お待ちしていますね。
GTSは日本ではあまり人気がないですが、太陽を愛するイタリアやヨーロッパでは人気があります。現地で900万くらいのものですと日本に輸入して予備検査付で1150万円から1200万円になるかと思います。今日ネットをチェックしましたが、日本でも欧州仕様のGTSの価格がかなり上がってきましたね。日本仕様の900万前後に対し、ヨーロッパ仕様は6000kmと低走行ではありますが1600万もするのに驚きました。私ならGTSturboも選択のひとつにいれます。
詳しいことをお聞きになりたい時はお気軽にご連絡下さい。