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目的の88年モデルのGTBターボはUDINEという街にあった。
ヴェネチアよりさらに東に2時間ほど行ったところです。
10時にローマを出発しておおよそ6時間。
現地に到着したのは午後の4時。

まだこんな素晴らしいコンディションの車があることに驚きます。
今まで見たGTBターボの中で間違いなく1番新車に近いコンディションです。


左右のヘッドレストには跳ね馬の打刻がある。

ルーフの内装もこれほどきれいなものはみたことがない。


工具類も揃う上、そのすべてがデリバリー当時のままのようなコンディションなのだ。

鍵はオリジナルのエンジンキーが3本。
プラステックの取っ手と鍵の部分が曲がるこれらが純正です。
それにシルバーのドアキー2本、小さな黒のプラステックがついた鍵はセキュリティ用です。
キーホルダーのついた右上のものは社外品のガソリンキャップ用のロックです。
この当時のフェラーリには給油口の鍵はなかったので多くのオーナーは鍵つきのキャップに交換していました。

そして上の写真の助手席後ろの書類入れ用の鍵がひとつ。
オリジナルキーがすべて揃う車は今では非常に珍しいのです。
アテネのGTSの色とびしているものとは大きな違いがあります。
シート後ろのパネルのリベットが塗装されていないところをみても一度も塗られていないオリジナルだと推測されます。

マニュアルはもちろん、マニュアルケースもそして保証書まですべてが揃っている。
セールスが博物館にあったような車というのも納得できる。

とろけるような赤の塗装も素晴らしい。
ボディには傷はもちろんエクボさえもみあたらない。

フロントスポイラーの下には通常あるこすった形跡もない。
仮に31年間もたつ車だけに下にも傷がついたかもしれないが、それを補修してこの状態に維持するオーナーの姿勢が好ましい。

マフラー下のカバーも実にきれいな状態だ。
フロントタイヤの下にあるバッテリーがあがらないように充電のためにソケットも用意されている。
このGTBがどのように扱われてきたかがよくわかります。

リアのエンジンフードオープナーもこのようなコンディション。

リヤガラスを除くすべてのウインドウには車台番号が打刻され、すべてのガラスがオリジナルであることがわかる。(リヤガラスのみは新車時からシャーシナンバーは打刻されていない。)



こちらはエンジンフード裏にはられた当時の塗料グラスリッド社製のカラー番号が記載されたステッカー。ROSSO CORSAはフェラーリのレーシングレッド。

契約書をかわして帰路についたのは午後の7時すぎ。
autostrada のガソリンスタンドで給油してレンタカーのジャガーのSUVで従兄弟のジュゼッペさんと運転を交代しながら帰ります。ローマまでは650km。
今回はイタリアらしいところへは一度もいかず、食事はAUTOGRILLという実に質素なものだったが、この美しいGTBターボと出会えたことで大満足です。
ローマに到着したのは朝の3時半でした。
日本にこのGTBturbo が到着する日が今から待ちどうしい。
Sono molto contento, conprato questa bella machina.
Grazie mille Beppi san
by cavallino-cars | 2019-06-11 00:24 | Comments(3)