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2010年2月英国のバーミンガムのDerbyshire という小さな街の住むオーナーから譲り受けた76年モデルの308GTBファイバーグラスは2010年5月に東京港に入港。

2011年末に日本での新たなオーナーの元で7年間を過ごした後、昨年末に弊社に戻ってきた。
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この固体は現地でショック、ブッシュは交換済み。
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英国で譲り受けた時の走行距離は63,404マイル。スピードメーターは初期型ダブルレターの数字。
トリップメーターはファイバーだけのタイプライターのような細い数字のもの。

新しいオーナーの希望で踏力の格段に軽い油圧クラッチに変更、マフラーもデュアルタイプだったものをシングルパイプのものに交換。
タイミングベルトも昨年交換したばかりだ。
現在の走行距離は66,468マイル。日本での走行距離は3,064マイル。4,902km。

年末からウインドウフレームも光沢のないファイバーモデルのオリジナルの塗装にもどし、本来装備されないリアのスポイラーも取り外し、マラネロのファクトリーを出荷した当時の形に戻す作業を行う。
左右の色褪せたドアパネルの内張りも補修し、本来の美しさを取り戻す。
そしてやっと今月末に作業が終了する。
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ファイバーグラスボディの308の総生産台数は712台。そのうち右ハンドルは154台にすぎない。
スチールボディの1330kgに対し、ファイバーは1090kgと240kgも軽い。
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ドライサンプのF106 ユニットは右足のほんの少しの動きにも反応する。細いステアリング、あのキーンというキャブ独特のサウンド、コンパクトで美しいボディ。

英国でのオーナーは500年前の納屋を美しい住まいに改築されてガレージにこの車をいれていた。

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フェラーリの歴史ある154台のうち、オリジナルコンディションのものは非常に少ない。
そんな貴重な1台がガレージにあるだけで胸が躍る。

ショールームには2月末から展示予定。

  by cavallino-cars | 2018-01-16 15:02 | Comments(0)

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