初期モデルのみの素晴らしさ

初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19342540.jpg
308GTBがデビューした時はボディはファイバーグラス製、バックライトはリアバンパーに埋め込まれていた。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19345179.jpg
エンジンフードもガスショックではなく、機械式のきわめてクラシカルなものが採用された。
その後、生産コストの見直しがされ、より廉価に製造できるスチールボディに変更。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_193812100.jpg
バックライトはテールライトに埋め込まれ、エンジンフードのショックも油圧式になり、スペアタイヤも薄いものから標準で装着されるサイズのものに変更された。
同様にDino308gt4も初期モデルの74年にのみ採用されたものがいくつかある。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19393176.jpg
シート座面のフルアルカンターラ、
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19395738.jpg
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19413270.jpg
スペアタイアセクションのグラスファイバー製の、革で覆われたカバー、
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19421663.jpg
アルミ製のキャップのつくウインドウウォッシャータンクなどだ。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_194336100.jpg
Dinoのバッジ付きのホィールキャップがつくCROMODORA製のホィールはDinoの刻印がはいる。これは76年モデルまで採用される。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_194740100.jpg
ドアのインナーパネルのドアポケット部分の内張りは74年モデルのみが無地のモケットを採用。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_1955611.jpg
75年からは縦のステッチが入るようになる。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19511189.jpg
ドア内張りのドアポケットの内側と上のL字のステーは同色のアルカンタラになる。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19524753.jpg
75年の後期モデルからはシートもモケットとレザーのツートンが標準になり、
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_1957611.jpg
オプションとしてフルレザーシートも用意された。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_21265852.jpg
フロントボンネット内のカバーもグラスファイバー製からプラスティック製のものに変更される。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_19585795.jpg
フェラーリのバッジがつけれた77年からはエアコンの噴出し口がダッシュ下にも増設された。74年モデルでは助手席のダッシュポケット内に収容されていたフューズボードは下に移設され、ナビゲーターには圧迫感がました。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_2149997.jpg
こちらは74年モデルの室内。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_21513586.jpg
77年モデルからはドアパネルのポケット上のL字のステーもアルカンタラからドアパネルと同色のレザーに変更となる。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_195927100.jpg
同時にフェースもFerrari 伝統のアルミのグリルに変更。ノーズにはプランシングホースがつき、
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_21352443.jpg
ホィールはホィールキャップなしのものに変更、
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_2012510.jpg
その後、308GTBと同じ跳ね馬のつく星型のものになる。いずれもコストダウンのための変更だ。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_2015933.jpg
バンパーのウレタン部分は初期にくらべ肉厚のものに変更され、回りを囲むメッキのフレームの下の部分はバンパーで隠されるようになった。
これはフェラーリの証であるアルミのグリルをつけることにより、デザインを変更したためのやむを得ない変更だったに違いない。そのままの状態であのグリルをつけることになれば誰がみてもフロントのイメージは重くなる。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_2023070.jpg
リア部分の変更はフロントの変更に追随するものだったのがわかる。
当時不評だったgt4の販売台数を増やすためにフェラーリ社の無理な要求を受け入れざるを得ない状況の中、ベルトーネはオリジナルのデザインを変更し、やむなくこのデザインの変更を行ったのだ。
初期モデルのみの素晴らしさ_a0129711_2075315.jpg
今すべてのデザインを見比べてみると初期の74年モデルが最も美しく、ベルトーネの初めてフェラーリの市販車をデザインするという意気込みが感じられる。74年にマラネロを出荷されたモデルはおそらく400台前後で、オリジナルの状態で現存するものは100台にも満たないに違いない。5年前にヨーロッパから輸入し、現在、弊社で販売中のgt4はフルオリジナルコンディションを保つ。Ferrari のエンブレムをいっさいつけないこの初期のDinoモデルはその意味でも大変貴重でコレクターにとっては自分だけの1台として最高のgt4となるにちがいない。

  by cavallino-cars | 2016-10-20 20:15 | Comments(0)

<< Dino gt4 の初期型オリ... 1年点検 >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE