
デュセルドルフからミラノに戻り、1時間ほど南下したパビアにある80yの308GTB を見に行きました。

走行わずか37000km。

フットレストやその周りのカーペットの傷み具合からして実走行に間違いないだろう。

全体としては実にシャッキとした印象。シートも補修はしてあるもののオリジナル。

メーターナセルのステッチ部分はほとんどの車が糸がほずれてしまっているのに対しご覧のような状態。

シングルパイプのマフラーのコンディションもいい。

しかしリアエンジンフードの端には亀の甲羅のようなクラックがみられる。
おそらくオリジナルのラッカーペイントの上から塗装したため、新しく塗った塗料とラッカー塗料が反応してヒビ割れがおきたかのかもしれない。この部分だけなのでキズを補修した時のパテの問題かもしれません。

ステアリングはオリジナルのモモに対し、ナルディが装着されていた。これは以前アンコナから譲り受けた80年のGTBと同じ。最終ロットのもには何台かナルディのハンドルがついていたのかもしれない。

ワイパーブレードは328につくボッシュ製のものではなく、当時のCARRELOのオリジナルが装着。フロントウインドウもオリジナルだ。ほとんど乗っていないということを証明するように飛び石のキズもない。

ヘッドライトポットはポップアップすると本来はボディと同じように肌がツルッとしているのだがザラザラの状態。

リアクオーターウインドウの後ろ端からはオリジナルは黒のコーキングがしてあるが、この固体はその上から塗装をしてしまったのでこのような状態。あまり手をかけずに何年もガレージに眠っていたようだ。これらの問題はいずれも日本に来てから補修すれば問題なく解決するものばかり。

タイミングベルトは10年ほど交換してないということなので試乗はしないことに。乗らなかったもう一つの理由はその価格。

手をかければ素晴らしい車になるのはわかるが、さすがにオーナーの希望価格では日本に輸入した場合かなりの高額になるため即決はできませんでした。この車の魅力はなんといってもすべてがオリジナルということ。次回伺うまでにもう一度交渉してみようかと思う。
次はモンツアにDino308gt4 を見に行きます。