今月のROSSO の163ページに弊社の308が特集されている。
ライターは西川氏。308を運転すると鋼管フレームの前後につくサスペンションやタイヤなど車のすみずみの情報がドライバーに伝わってくるのがわかるという。
モダンフェラーリはあまりに速くなりすぎ、様々なデバイスが装備されているために車に乗せられている感がある。まさに私も同感で、
コーナーリング中にアクセルを少しだけ戻してノーズをインに向けてコーナーをクリアする楽しさは488や458では気軽には楽しめない。
本来スポーツカーは車をコントロールするということを楽しむためのもの。今のフェラーリは異次元のスピードは体験できるが、ステアリングからコーナリング中に滑り始めたタイヤのグリップ感などを一般道で体感するのはプロドライバーでもない限り難しい。
西川氏は速い遅いの話ではなく、ドライバーとマシンの一体感が308にはあると言っている。私が308に魅せられている理由はまさにそこにある。
美しいデザイン、そしてエレガントなインテリア。ひとたびアクセルを全開にすればこれぞスポーツカーという素晴らしさに溢れている。
テスタロッサやBBがトラックのように思えるほど308は軽快にコーナーをクリアする。サーキットを走った経験のある方は間違いなく好きになるはずで、スポーツカーにとっていかに軽さが重要かを理解できる。
40年前にラインオフされたフェラーリを思いどうりにコントロールする歓びは格別で、ニキラウダやビルヌーブの時代にワープするようだ。
ビルヌーブがサーキットの往復に実際に使用していた308GTSやレガツォーニが乗っていたgt4を当時のコンディションに限りなく近い状態で運転することが出来る。これほどエキサイティングなことはない。