先週ローマで購入したDino308gt4 を試乗するために18日の早朝イタリアにに向かう。
約束した20日の午前11時に現地に着くとすでにオーナーの会社の前にgt4は出されていた。1979年にフランスのフェラーリ正規ディーラーのCH.POZZIをとうしAndorra 公国のガレージAuto Rallye からデリバリされた。
早速いつものようにテストドライブにでかける。イタリアの街をクラシックフェラーリで走るのはいつドライブしてもエキサイティングだ。特にこの固体のように調子のよいものは格別だ。
めずらしくキャブのセッティングも完調で、エンジンを始動してもアイドリングは1000回転で安定している。
キャブレターのスロージェットの調整ネジの回りには新車時につく黒いプラスティックのリングがすべてついているのにも驚きだ。
ほとんどの車はこれが無くなってしまっている。
ローマ市内の道をトップエンドまで澱みなく回るエンジンはトルクフルでまさにこれぞフェラーリという印象で、これほど運転して楽しいエンジンは他にないのではなかろうか。そのサウンド、ピックアップの良さ、このF106 Aというコードネームで呼ばれるV型8気筒のパワーユニットは実に素晴らしい。走行が17000キロと実感できるのはそのしなやかな足まわりで、がたがたといしたショックがステアリングにまほとんど感じられない。試乗を終えた20日の午後3時には弊社の手配したトラックに積み込まれ、英国に向かった。
今頃は先日同じように積み込まれた208gt4とともに保税倉庫に保管されているにちがいない。来月初旬には東京行きの船のコンテナに載せられる。
日本に入港したらすでに用意してあるミシュランのXWXの新品のタイヤに交換し、タイミングベルト交換を含むフル整備を行う予定だ。クリーニングを済ませれば見ちがえるほど美しくなるにちがいない。
また一台素晴らしいgt4がやってくる。