
トスカーナから譲り受けたDino208gt4 の日本でのオーナーが決まった。正式な契約は現車が到着し、確認されてからとはなりますが、予約金をお振込みいただきました。Y様ありがとうございます。

東京港に到着するのは9月。自分だけの1台として必ずご満足いただけると思います。年々、良い固体が少なくなり、これっと思ったものは即決しないと現地でもすぐに売れてしまいます。

日本に到着してからは、リヤパネルのイタリアのナンバーを固定させるために空けられた穴埋めやマフラー遮熱ネットの錆をとり、再塗装したり、小さな傷の補修などを行います。

その後タイミングベルトの交換を含む1年点検整備を実施、

ブレーキホースやウォーターホース等、劣化しているものなどは交換。高速走行テストなどを行う。フルブレーキングをして右や左に車が振られる場合はステアリングギヤボックスのトラブルやブレーキローターの固着が考えられるので再整備をする。現地での試乗で問題なくとも高速でのフルブレーキングテストで症状が出る場合があるのです。

最も重要なのはキャブ調整。この整備次第で車の性能は格段に変わります。

すべての整備を終えたのち、内外装のクリーニングとコーティングを行い、

お客様のガレージに納車されます。

70年代のフェラーリは独特な雰囲気とオーラがある。


コックピットに座っただけでそれを感じますが、ひとたびアクセルを全開にしてワインディングを走るとその五感に訴えるような楽しさは言葉にならないほどです。

リニアにアクセルに反応するエンジンや、フェラーリならではのエキゾーストノート、80キロくらいで巡航している時のコックピットに入ってくるキーンというサウンド、細いステアリング、アナログなメーター、カチッとした感触のスイッチ類、どれをとっても今のモダンフェラーリにはないものばかりです。

ひとたびコーナーを攻めれば、アクセルを少しだけ戻すだけで、ノーズがスッと中に入り、クリップについたところでアクセルを全開にして立ち上がるドライビングはまさにスポーツカーそのもの。

458や488のような高性能スーパースポーツではとても一般道ではこのようなスポーツカーを操る楽しさは味わえない。今乗っても楽しいというか、今だからこそ楽しい1台なのだと思う。

それが欧州の街を何十年も走り続けてきた一台ならなおさら。ガレージに佇む愛車を見ながら遠くイタリアに想いをよせるのも悪くない。