488GTB

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昨日フェラーリの新型ターボ488GTBで首都高に向かう。コックピットに座った印象は458とほとんど変わらない。
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メーターパネル左下のturbo のボタンを押すとタコメーター左の画面にブースト計が表示され、この車がターボであることがわかる。
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一般道の印象は旧モデルとの違いはそのエキゾーストノートくらいだ。入谷のランプでアクセルを床まで踏み込むとその印象は一変。
足元の血液が太ももの辺りまで一気に上がってくるのがわかるほどの急激な凄まじい加速は458にはない。ターボが効き始めるとブラックホールにワープするような80年代のターボカーの加速ではなく、ノーマルアスピレーションのようなその加速感はほとんどターボラグを感じさせない。
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ボディのエアロダイナミクスの効果はサーキットでないと判断できないだろう。
フル加速をしている間はメーターパネルを見る余裕はまったくないほどで一体何バールかかっているかは不明。前の道路や前方、左右に走る車をみないと危険きわまりない。この感覚はかつて試乗したマクラーレンに似ている。唯一不満があったのはブレーキ。
カーボンブレーキを採用した488はマクラーレンから比べるとその制動力は劣っている。
一度だけ試したフル制動ではABSはドライバーに感じさせないほどの効きをみせはしたが、その効きは甘く、670馬力のエンジンの車にしては少々不安が残った。レースではローターが真っ赤になるほど暖めないと本来の制動力は発揮しないが、一般車でそこまでブレーキを暖めて運転するのは実質不可能に近い。単にブレーキシステムの不具合かもしれないので次回機会があればもう一度、乗ってご報告したい。
偶然体験したことだが、488にはフルブレーキング時にハザードランプが自動点灯して後続車両に危険を知らせる機能を備えている。
それにしてもここまで速くなったスーパースポーツをどれだけの人が乗りこなすのだろう。数年間レースを経験した私でも、もてあますほどの670馬力ものパワーを一般のドライバーが運転することを考えるとかなりの緊張とテクニックを強いられる。
89年に初めて乗ったF40の強烈な加速は今でも憶えているが、488に比べわずか478馬力にすぎない。
約200馬力もハイパワーの670馬力を制御するドライバーは様々なデバイスコントロールを装備するとはいえ、一般道でスポーツドライビングを楽しむのはかなりリスキーな気がしてしまう。
アクセルでノーズの向きを変え、車をコントロールする楽しさはモダンフェラーリではもはや一般道はもちろん高速道でも不可能に近い。
オプションをつけ、登録費用を含むと4000万円近いこのスーパースポーツはスポーツカーの本来の楽しさを享受できないほど進化している。F40 のあの乾いたサウンドやアクセルでノーズをコントロールしたり、注意深くアクセルを開けるあの感覚に私はスポーツカーとしての醍醐味を覚える。
コンピューターにより、すべてコントロールしないと危険なほどのパワーをもつ、(おそらく70年代のラウダやレガツォーニの乗ったF1と変わらないだろう)488はレース経験のないほとんどのオーナーにとってその能力の7割ほどしか引き出せないに違いない。
この車こそサーキットに持ち込んで思いっきり楽しみたい1台だと思う。そうでなければこのマシンをもつ意味がないと思えるほどそのポテンシャルは高い。初めて運転する方はハイパワーにしては少し効きのあまいブレーキを考慮してブレーキングマージンをしっかりとることをお勧めします。


  by cavallino-cars | 2016-06-02 11:32 | Comments(0)

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