40年前のファイバーグラスのルーフ

1976年に製造されたこの車も今までにいくつかの補修が行われているはずで、塗装もすべてオリジナルという固体はまずない。
ルーフ部分を剥離すると2cmほどの板金パテで補修していることが判明。
新車時のファイバーの表面処理をしているオレンジのゲルコートまでギリギリまで削りこむ。残ったオリジナルルーフはほとんど紙のような薄い状態ですけてみえるほど。上の写真はすでに3枚ほどファイバーを重ねて貼った後のもの。フェラーリのゲルコートはすべてオレンジ。ゲルコートとはファイバーの穴や繊維を平らにして滑らかにするためのもの。
板金パテを使用すると、硬化する際に熱を発する。そのためにルーフは熱を持ち、強度がなくなり、パテの重さで本来の位置より下に落ちてくるのです。
この車もルーフの内張りギリギリまで落ちてきていた。




幸いなことにファイバーはこのような手間をかければスチールボディのものよりも美しく仕上がる。
見えない所にある職人のこだわりもこの手の車の面白いところだ。
今から完成したこの308を見るのが楽しみだ。
by cavallino-cars | 2016-03-08 16:19 | Comments(0)