昨日の雨が嘘のように今日の文化の日は快晴。

1977年製の308GTBをテストドライブのため、ガレージからだす。
走りなれたいつもの入谷線にのる。料金所をこえ、2速、3速、4速とシフトアップし、

4速全開でアクセルを少しだけもどして右コーナーへはいっていく。

続く左コーナー手前で5速にシフトアップし、アクセルをワンオフした後、ハンドルをきり、イン側の側壁をなめるように侵入する。

外にふくらみたがるノーズの向きをアクセルコントロールでインにむけながら、コーナーを抜けたところでクセル全開で立ち上がる。

むせび泣くようなエキゾーストノート、路面とミシュランXWXとのグリップ状況を的確に伝えてくれるステアリング、間髪いれぬアクセルレスポンス、ドアミラーから見える美しいリアフェンダー、やはりキャブレターの308ほど官能的なフェラーリはない。

当時のキーホルダーの跳ね馬もドライバーを特別な気持ちにさせてくれる。
銀座方面には直進せずに京橋の分岐を右にはいる。

料金所をこえ、2速、3速、4速とシフトアップし、

コーナー手前でフルブレーキングをしながら3速にシフトダウンして左コーナーを抜ける。アクセルワークで車体をクリップポイントにつけてコーナー出口に車がむけば、後はフルスロットルで加速するだけだ。
これほど痛快な車はない。車をコントロールする楽しさはスポーツカーならではで、それがフェラーリならもう他に何を望もうか。
458や488のモダンカーでは限界が高すぎるためこの楽しさはかなりのリスクを伴わなければ享受できない。

38年前にマラネロから出荷されたこのGTBは今でも私を魅了し続けてやまない。