15キロのランデブー

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ドイツのハンブルグ港から船に積まれた308GTB が無事東京港に到着し、今朝、通関がきれた。
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chassis#FERRARI F106AB22869。この美しいGTBはイタリアのパドバにあるカロッツェリアでオリジナルカラーのBlue sera に再塗装され、ドイツに輸出された。
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現地で初めて見た時のあまりの美しさに感動し、パドバの塗装工場を訪ねてみた。
そこは想像を超えるブースが8つもあるモダンな工場で、フェラーリはもちろん、ミケロットなどの特別な車も何台も入庫している近代的な施設だった。
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床はすべてメッシュでその下には水が流れ、埃ひとつない環境で作業がされる。
コストは3万から4万ユーロ。ざっと390万から520万円。
パッと見ただけでその違いがわかるほどピニンファリーナのラインの美しさが強調されている。紺という色のせいか車がひとまわりコンパクトに見える。
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青海の倉庫に到着すると308はすでにコンテナからだされていた。
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フロントフードの下にあるキルスイッチをオンにして、コックピットに座り、少し長めのクランキングの後、V8 ユニットは目を覚ます。安定したアイドリングは現地でエンジンをかけた時のまま。
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港のある台場からショールームまでの15キロのランデブーは言葉にならない。
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ヨーロッパから初めて日本の道を走らせる時はいつも感慨深い。
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アクセルを全開にするたびにヨーロッパでも出会うことの少なくなった、状態のよい308を日本に輸入できた悦びと、
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コーナーをクリアするたびに胸躍る高揚感につつまれる。
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クイックなハンドリング、即座に反応するアクセルレスポンス、乾いたフェラーリ独特のエキゾーストノート、それに何時間見ていてもあきることのない美しいボディ。
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このまま自分のガレージにそっとしまっておきたい衝動にかられてしまう。

何十台もの308を見てきた私も心奪われた1台だ。

  by cavallino-cars | 2015-04-10 15:45 | Comments(3)

Commented by 308ファン at 2015-04-10 17:08 x
こんにちは、いつも興味深く拝見しています。
以前、CG誌の吉田巧氏の古いエッセイかなにかで、308GTBが高回転では意外に重々しいサウンドを
放っていたのが意外だった、というような記述を見て以来、そういうものかと思っていましたが、
本当はちがうのでしょうか?
Commented by cavallino-cars at 2015-04-10 17:21
それはおそらく北米仕様のディーラー車ではないでしょうか。
欧州仕様の308は乾いた素晴らしい音を奏でます。但し、キャブのセッティングができていないものや、プラグがかぶってしまったものは蒸気船のようなバッバッバという音で加速も本来のものとは程遠いものになります。その固体により、これほど違いのある車はないのではないでしょうか。
Commented by 308ファン at 2015-04-12 09:31 x
納得しました。
雑誌の記事というのは、個体差の大きい、旧いクルマの
ほんの数時間の乗車タイムを切り取ったもの(しかもライターの主観が入る)
という点に注意しないと、ダメですよね。

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