
3月28日の土曜日は快晴。

10年ぶりにバチカンに行きました。

何度来ても、その荘厳さは圧巻で、建物の美しさに感動します。

フェラーリにはこのような彫刻を作った民族のDNAが引き継がれている。
午後にリボルノから少し南下した街にある個人オーナーの77年モデルの308を見に向かいます。

ローマからは片道2時間ほど。

全体の印象はペルージャのものよりはるかにいい。一言で表現するのはむずかしいがフロントからリヤにつながるボディラインもくっきりしており、内装もバリッとしている。

マフラーも変色は少なく、おそらく走行距離は45000kmというメーターも信憑性がある。

最近、いい車はパッと見ただけでわかるようになってきた。細かいチェックをしてもほとんどの場合、その第一印象は変わらない。

オリジナルと異なるのはシートが張りかえられているのと、フットマットがオリジナルでないことくらいだろう。

気になるところは運転席側のパワーウインドウが故障した際に使用するエマージェンシー用のレバーをいれる穴をかくす、キャップが欠損しているくらいだ。
これは後々、ゆっくり探せばみつけることが出来るパーツ。シートも前回伺ったパビアの内装工場に頼めば、オリジナルのレザーに張り替えることも可能だ。

エンジンフード裏のトランクルームの上になる部分にもオリジナルのカーペットが貼られているのもいい。
ジャッキや工具も純正がそろう。

メーターはファイバーモデルと同じダブルレターのものがつき、

フロントのスペアタイヤはカバーの下に納まる初期型だ。

シガレットライターは穴にタバコを差し込むタイプ。丸いリングを下に押し下げると奥の部分の熱線が熱くなり、タバコに火がつく。このような細かな作りも初期モデルならでは。随所に惜しみなくデザイナーのこだわりが感じられます。

ウインドウ回りのウエザーストリップのゴム部分も角がきれているものがほとんどなのに対し、

きちんと写真のようにオリジナルを保っているのもいい。

エアクリーナーのラバーブーツを固定する銅色のバンドも当時のオリジナル。当時のものが2つとも揃っているのは非常に少ない。取り外すのにレバーを使用してバンドを緩め、取り付ける時の再び締めるのが面倒なため、メカニックは一つを外しっぱなしにしている場合が多いからだ。

何年も乗っていないのでタイミングベルトはもちろん、各ホース関係はすべて交換が必要。
これは購入してからゆっくり行えばいい。大切なのは良いベース車両を見つけること。オリジナル度の高いこのような固体さえ手に入れることが出来れば自分だけの最高の1台にすることは可能なのだ。
現在オーナーと交渉中。運がよければ6月には日本にやってくるはずだ。