
今回最も期待していたものが、chassis#13320 のこの208gt4だった。

フィレンツェの近くのPistoa という街の小高い丘の上にあるご自宅にある77年のgt4。
あいにくの雨だったが、オーナーは自分のgt4が今イタリアにある最も美しいと自負していたほど。
さっそく見せてもらったが、オリジナルにもどし、自分で乗りたくなるような車にするためにはかなりの費用がかかることがわかった。

リヤのナンバー灯はご覧のような状態。トランクを閉める時に両サイドを押さないでセンターを押してしまうとこのように割れてしまう。直し方は稚拙そのもの。カーペットもはがれかかっている。

ドア内張りのL 字のステーは本来、裏につくプラスティックのノブを押し込んで固定するのだが、なんとネジでとめられている。

フロントフードを固定するオスのノブは助手席側が折れているためにフードは運転席側はロックするが、反対側はロックできない。

オープナーレバーのステーの土台も真ん中から割れている。

リヤ左側はへこんだまま塗装されている。その他細かいこすり傷などを修理したら簡単に見積もっただけでも軽く100万円は超えてしまうほど。

アクセル、ブレーキ、クラッチペダルすべてに下駄を履かせているような加工がされているため、実際に運転すると違和感があることこの上ない。

ウインドウフレーム上部につくラバーもご覧のような状態。エクステリアのブルーは非常に魅力的だが、やはりこれもNG。
パッと見て欲しくなるような車とはもう出会えないのだろうかと落ち込みながらローマに308GTBQVを見に向かう。