france からのメール

Knight Frank というアナリストによるとクラシックカーの価格の上昇率は過去10年間において456パーセント。美術品の193パーセント、コインの227パーセント、宝石の156パーセント、切手の250パーセント、時計の77パーセントなどを大きく引き離している。

近年日本でも外資の大手銀行が愛好家を集めて過去20年ほどのクラシックカーの価格の推移をグラフ化して投資のすすめを行っているほどだ。
ますます手が届かなくなる前にクラシックカーを買いなさいというセールストークだ。


車好きが何倍にも増えたとは考えられず、投機目的で購入する人が増えたということだろう。
もしくは私のような古くても良いものを愛する人が増え、購入希望者が現存する車の価格を押し上げたとも考えられる。5年ほど前に海外に販売したマクラーレンは2億円、今や10億円もするようになった。
数年前には4000万円で買えたF40 は今や9000万円、1年前には2000万円だったトヨタ2000GTでさえも今や1億近い価格で売買されている。
愛好家にとっては誠に残念なことではあるがオーナーにとっては嬉しい現実に違いない。
こちらは昨日ミラノから届いた308GTBのオファー。



英国では過去1年間に不動産価格は20パーセントも上昇し、バブル景気真っ只中。米国のサブプライムローンのようなものが投資家により作られ総額の僅か5パーセントの資金があれば購入できるという。
価格の上昇がとまり、下落に反転した時にそのシステムは崩壊する。
クラシックカーへの投機的動きも同じようなことがおきないともいえないが、住宅などに比べれば安定はしている。1億円を超える価格のミウラやルッソなどはもはや気軽にドライブに行くことの出来ない車になってしまった。

その車が投資家により、手の届かない価格になってしまうのは実に寂しい。
by cavallino-cars | 2014-12-08 11:57 | Comments(1)