クラシックフェラーリは絶対に見て、乗って買うべし。
だがそれと引き換えに多くのリスクもともなう。
少々辛いがエコノミーなら航空券は20万円ほど。この手間をおしむととんでもないものがくる確率90パーセントです。
実際、送ってもらった写真をみて、いいと思って現地へ行って裏切られるケースがほとんど。
そういう経験を何度もしてきている。
いくら費用がかかっても直せばいいという考え方もあるが、そういう方は信頼のおけるディーラーに任せるはず。そもそも自分で輸入しようとは思わないでしょう。
数日休みをとり、わずかな費用で数百万円の無駄な出費をくいとめられるはずです。
200万円安く買えても、後で200万円かかれば同じこと。それでもきちんと走るようになればまだいいでしょう。治らなければ、ただの鉄くずです。
それほど40年近く経過したフェラーリはコンディションが固体によって極端に異なるのです。
しかもフェラーリはエンジンが命。気持ちよくトップエンドまで回らない車はまったく魅力がない。
以下はカーマガジン1991年7月号に掲載された原将人氏の米国から輸入されたDino208gt4 の記事の抜粋。
やはり低速のトルクはそれなりに細いようで、308のように気楽なミートは禁物と言えそうだ。
ブォンと一発ブリッピングをくれてやり、タイミングを合わせてクラッチをつないで見たら、今度はうまくスタートできた。クルマに慣れるまで回転をそれほど上げずに走ってみるが、発進の時に少々気を遣う必要がある以外は、下げられたファイナルのおかげもあって、それほど気難しさは見せず、3000rpmを目途にシフト・アップしていっても、流れには充分乗れてしまう。
残念だったのはそのサウンドで、期待した甲高いフォーンというミュージックが効かれず、ヴァーンといった感じの太めの音に終始した点だ。まぁ決して魅力のない音ではないし、想像の域を出ないけれどもオリジナルの
イタリアの小排気量モデル式に、各ギヤで上まで(赤の細ライン手前の7000rpmまで)引っ張ってみたが、想像通りこれが正しい運転方法であるようで、配分のよいギヤ比は4000rpmを下回らない所で次々とバトンを受け取ってくれるから、不満のない・・・いや、充分に満足のいく加速を得ることが出来る。
フェラーリの名を持たず、跳ね馬のエンブレムも付かないし、排気量は2.0Lしかなくても、このクルマは乗る者を充分に楽しませ、酔わせてくれる魅力をもっている。エンジンを目一杯回す悦びを、久々に感じさせてくれた1台だった。
それほどそのインプレッションはことなる。
エンジンレスポンスもこの記事とはまったく異なる。
308gt4よりも軽快に回るエンジンは246Dino のようなライトウエイトスポーツを運転しているようなドライブフィールだ。
多少のトルクのなさは感じるものの、ヴォーンとブリッピングしなくともスムーズに発進できないというのは大げさでアイドルスタートさえこなすフレキシビリティも備える。
何十台ものgt4やGTBを見てきた経験上、実車を見ないで購入するのは危険すぎると断言できる。
by cavallino-cars | 2014-11-18 14:32 | Comments(0)