ミラノから西に車でおよそ1時間。

Mario 氏のガレージにあったgt4 は黒のメタリック。77年登録の走行83000km。

内装はオリジナルでその状態もすこぶるいい。
シートはほずれや破れもない。

運転席ドアの内張りのモールがプラスティックのリベットでとまっているのが残念だが、元の状態に戻すことは可能だし、ステアリングもオリジナルが別にある。

フロントフェンダーのウインカーレンズや

フロントウインドウ、

トランク内のカーペットや

ホィールキャップもDino マークのオリジナルなのがうれしい。

問題は前後バンパーがぶつかっており、変形。メッキモールとラバー部分に本来ない隙間があるほか、左端には穴があいている。

フロントグリルは赤く塗られ、

エンジンのヘッドカバーも手前側だけが赤に塗られている。マフラーはアンサではあるが4本出しのものに交換されている。

よく見ると左側のテールレンズ左下が割れ、バックライトカバーもクラックが入っている。こちらもバンパーのラバー部分が波打っているのがわかりますか?

運転席側のドアにはえくぼが2箇所、さらに下側が内側に入っている。写真をよくご覧いただけるとわかります。パーツは新品があるので、費用はかかるがいずれも持ち帰れば修理は可能なもの。
テストドライブにでる。アクセルを踏んでもパワーが足りない。あのライトウエイトスポーツを運転しているような弾けるような加速がなく、どこかもたついた感じなのだ。しかしプラグがかぶっているような感じではない。
コンプレッションが低いような印象なのだ。2,3,4,5速とシフトアップをし、次に4,3,2とダウンシフトをしていくと2速だけが2000回転以上だとはじかれてしまう。
シンクロがなくなっているような感じだ。エンジンを下ろして、ミッションの修理となると100万円は覚悟しなければならないので残念ながらここまで。

シシリーの308gt4にくらべれば錆びもなく、まだよいのですが、自分で何年も乗ろうという気にはなれない。

オイルのべったりついたドライブシャフトブーツも気になります。現地でいくつか問題がある車は手元にきてからその倍以上のトラブルが出てくると思わなければならないのです。
次の目的地のAlessandria に向かいます。