bologna の308GTB

イタリアから車を輸出する場合、以前はオーナーがナンバーをはずし、陸運局にあたるPRAにもっていくだけでよかったが、今年の7月からシステムが変わり、輸出するという証明がなければ抹消登録ができなくなった。
税金を逃れるために車を輸出したと虚偽の申告をする人が多くなったためだという。
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そんな事情でボローニャからのGTBの抹消でばたばたしている中、早くも日本での新たなオーナーが決まりました。オーナーはF40 も所有される方で、すでに308を1台所有されている。
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欧州仕様の308のエンジンのピックアップのよさとシャーシのバランスのよさは秀逸で、アンダーパワー?(普通の方には十分パワフルだが・・・)のためF40 ほど気をつかうことなく、思いっきり振り回せるのも大きな魅力だ。
オーナーも非常にその点を気に入っていただいているようで、話をしていてもそうそうと共感することが実に多い。
30年以上も前にラインオフされた308は今の車とは異なり、一台ずつエンジンレスポンスも微妙に異なる。
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このボローニャからのGTBのエンジンは軽く、トルクフルで日本でキャブの調整をすませればイタリアで乗った時よりもさらにピックアップがよくなるはずだ。

今まで308gt4と208gt4の排気量の異なる同一車種をガレージに納めた方はいらっしゃるが、同一車種で年式の異なる2台をお納めするのは初めてです。

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それぞれよさのある2台ですが、エンジンレスポンスの違いや新しいショックの入った今回のGTBのハンドリングの違いも乗り比べてみれば体感できるにちがいない。

それにしても今回譲り受けたようなコンディションのGTBを見つけるのは至難の業で、足しげくイタリアに行かなければ出会うことはなくなってしまった。

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70年代の美しいベルリネッタがガレージにある喜びは、自宅にミケランジェロの彫刻があるようなもの。当時のフェラーリはイタリアの文化遺産といっても過言ではない。
ヨーロッパで308を譲っていただく家庭には数百年前につくられた家具や食器などが必ずある。
古くても美しいものを大切にし、生活の一部とする文化は素晴らしい。
けっして今では作ることの出来ない世代を超えた美しさがそこにはある。
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車も同じで当時のフェラーリには今のコンピューターでつくられた造形とは明らかに異なる輝きを放つ。
スポーツカーは速くそして美しくなくてはならないというエンツオの言葉を受け継ぐ308はドライバーをこれからも魅了し続けていくにちがいない。

  by cavallino-cars | 2014-09-09 19:27 | Comments(0)

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