
いつも海外から車を購入する時の判断基準は万一売れなくとも自分で乗ろうと思えるかどうかだ。
308に関しては4年前に初めてスコットランドで魅せられて以来、何十台もの車を見てきた。
まさに玉石混淆で、素晴らしい状態のものから、一目見て帰ってきたものまでそのコンディションは様々だ。
そんななかで私が輸入するのはオリジナル度が高く、磨けば必ず光ると確信したものだけ。
今回の208gt4も同じ。

日本に来てイタリアで見た時にテープで隠された傷を板金。

ボディサイドのBERTONEのエンブレムを新しいものにつけかえ、ホィールをレストアしたものに交換。

購入時には欠損していたマフラーカバーはローマでたまたま見つけ、手荷物で持ち帰り、装着した。

これだけでリヤビューはきりっと引き締る。ローマに従姉妹がいなければ決して手に入らなかったパーツだ。
世界中にネットで検索してもなかったもの。

メッキの左ドアハンドルの根元のリングは購入時にはなかった。本来はプラスティック製だが、ボルボ製のドアライトのラバー製リングを加工して取り付けた。良く見なければ違いがわからない。

こちらがプラスティック製のオリジナル。

割れていたナンバー灯のレンズカバーもご覧のようにレストア。

本来はオリジナルに変えたいところだが、オリジナルがないのでレストアしたのだ。あの状態ではフェラーリと呼ぶにはあまりに寂しい。

タイミングベルト交換をすませ、キャブ調整をしたこの2リッターのgt4は本国にあった時とは比べられないほどのコンディションに蘇った。
40年前にラインオフされたこの美しいgt4が元気に日本の道を走ることが奇跡のようにも思える。
これからも多くの方に胸踊る様な一台をお届けしていきたい。