

今年の8月14日に大井埠頭で引き取ったFiat Dino spider は工場でデフオイルを交換した際、小指のつめほどの金属片がポトリとでてきた。

念のためディファレンシャルをばらしてみるとギヤが欠けているのを発見。
さっそく海外に問い合わせてみた。ドイツのサイトにはアッセンブリーがあったのだが、連絡しても返事なし。
結局イタリアの知り合いに相談して3週間後にミラノのそばで見つけることが出来た。

ローマの従姉妹にお願いして取りに行ってもらうと売主はDino club Italia の会長さんでした。
本業は工業機械を作られている会社のオーナーで、個人では2.4リッターと2リッターのDino を所有。何とフィオラバンテ氏とも親交があるとのこと。お会いするまではそんなことは一言もおっしゃらないのがイタリアらしい。

次回のイタリアでのDino のイベントには是非来て欲しいとのお誘いをいただき、貴重なDino Club Italia のオリジナルキャップとポロシャツをいただきました。

それにしてもイタリア人のクラシックカーを所有する方はモダンフェラーリにはまったく興味がない。ガレージには70年代の車ばかりです。しかもそのどれもが美しい。

こちらはレストア中のDino coupe。車だけに限らず、古いものを大切に維持する姿には感動します。年配の紳士が子供のように目を輝かせて車を語るのを見ていると美しいものを愛するイタリア人の国民性を感じます。

308を輸入し始め、4年になります。今年になってからは良い車を求め、毎月、イタリアに行きました。

観光でまわるようなところではありませんが、どこも美しく、美術館で暮らすような生活にふれるたびに、イタリアが好きになっていきます。

そこで知り合った多くの方こそ今の私の財産です。

年末までにはショールームに並ぶDino spider や308はそういった多くの方と私を支えてくれる国内のメカニックとボディショップ、そしてマテックスの千葉さんたちのサポートによって新たなオーナーの下へ届けられていくのです。