classic Ferrari を所有するということ

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308gt4や308GTBを取り扱うようになって4年以上になる。
あのキャブレター独特の加速感や、美しいボディスタイルなどその魅力を数え上げればきりがない。
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ヨーロッパで数十年を過ごしてきたその車の歴史を引き継ぐ喜びも感じる。
そんな車が自分のガレージにあることだけでわくわくする。
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しかし30年以上も前の車なのでトラブルも当然でる。旧車との付き合いはそれも覚悟しなければならない。オルタネーターが壊れ、高速道路で止まってしまった事もある。電動ファンが故障し、水温が急上昇して高架下で2時間もキャリアカーを待ったこともあった。トラブルの発見や予防のためにも定期点検の実施は欠かせない。
それでもその1台に魅せられているからこそ、例えトラブルがでても治して完全な状態で楽しむのだろう。
それを超える喜びが308にはある。
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私に出来ることはヨーロッパに現存するオリジナルコンディションの状態の良いものを日本に持ってくること。
基本整備は行うが、その後のリスクはオーナーが負うこととなる。
ノントラブルで何年間も過ごす車もあれば、不幸にして途中でトラブルがでるものもある。
それは販売時には分からない。ミッション、クラッチ、デフなどをばらしてクラックテストをすればいいのかもしれないが、そんな整備は不可能で、もし行えば今よりもかなり高額な販売価格になってしまうだろう。
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以前モナコヒストリックにでるために1955年のロータスを購入した。2年前に実際にモナコで走った実績があり、クライブチャップマン率いるクラシックチームロータスで整備もしてあるということだった。
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購入して初ドライブで首都高で止まり、エンジンをフルオーバーホールしなければならなかった。
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もちろん仲介業者は何もしてくれないし、何も期待はしなかった。
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今扱っている308はそれより22年ほど新しいが基本は同じ。御殿場で購入したロータスと大きく異なるのは納車前にはフルスロットルで飛ばしても問題ない状態で納めていること。すべての車両は私自信の手でドライブして、問題ない状態を確認後に日本での新たなオーナーのガレージに納まる。
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しかしその後のトラブルはオーナーの自己責任というのがクラシックカーを所有する基本だ。
そのためにも水温計、油音計などの計器をまめにみたり、ミッションの入りやブレーキの片効きがないかなどを日ごろから気にかけて運転することがのぞまれる。異常を感じたら大事をとってキャリアカーで近くのディーラーに入庫することをお勧めする。
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古いものを大事に、そして古い車を飾りもののように眺めるのではなく、新車のように飛ばせるコンディションに保つからこそ価値がある。人生は一度だけ。
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こんな素晴らしい車を運転しない理由がどこにあるのか。
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イタリヤの宝石のような308に血液を流し続けることこそ、オーナーの使命のように思う。

  by cavallino-cars | 2013-11-27 20:44 | Comments(0)

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