正しい車の選び方

クラシックカーを購入する時に何を基準に選ぶか。
デザイン、排気音、ドライビングの楽しさ、希少性、価格などそれぞれ購入される方の価値観で異なると思います。

一番気になるのはその価格でしょう。
しかし、高ければいいと思うのは大きな間違いです。
3シーターのマクラーレンF1はゴードンマーレイが製作した名車です。彼は軽量化にこだわり、ペダルひとつとってもそれが伝わってきます。機械としては美しく、その希少性もあり、今や当時の販売価格の3倍以上の価格で売買されています。

しかし運転すると高速でのダウンフォースが乏しく、高速でのコーナリングはかなりのリスクを伴います。
ストレートで2速、3速とシフトアップするたびにホイールスピンをするエンジンの素晴らしさはこの車ならではでしょう。
しかし鈴鹿でゴードンマーレイ氏が自ら運転し、1コーナーでコースアウトした話はあまり知られていません。
実際首都高の目黒線でテストした時もコーナーリングにはかなり、神経をつかった記憶があります。

同じく288GTOは美しく、フェラーリの中ではフォトジェニックな車として愛好家が多いですが、実際にドライブするとリヤのアームのばたつきが気になります。

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ミウラはランボルギーニの中で誰もが認める、もっとも美しいデザインの車です。
しかし、そのドライブフィールはその形から想像されるものとはかなり異なります。
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エンジンルームからのギヤ鳴りはドライバーを直撃し、高速を1時間も運転しているとかなりのストレスになります。
ギヤのストロークが長いのも気になります。
2速から3速にいれるための動かすシフトレバーの前後のストロークは308の2倍ほどはあります。
さらにキャブレターがプラグの真上にあるため、その構造上の理由により、常に出火の危険性をともないます。

誤解しないでいただきたいのは私がそれらのスーパーカーがだめですといっているのでないのです。
それらの欠点を上回るよさもあります。

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自分が運転して、納得して購入して欲しいということです。

そのデザインが最高だからという理由で購入される方はそれもいいでしょう。
12気筒のシンフォニーのようなサウンドが好きだから、それもいいでしょう。
しかし、今買わないと来年には値上がりするからという理由だけで購入するのはどうかと思います。
私はどんなに美しくても、ドライビングプレージャを感じない車を買う気にはなれません。

高い買い物ですが、トラブルもでます。それでもガレージに納めておく理由はその車が好きだからです。
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コックピットに坐った時に感じる独特な高揚感。
それはその車のポテンシャルを知っているからこそ得られるものです。
高速コーナーで少しだけアクセルペダルを緩めた時のなだらかなテールスライド、アクセルオンでのピックアップよいエンジン、クイックなステアリングなどを体が覚えているからです。
それがあるのでブッシュを変えたり、手をくわえて自分だけの1台にしていくのだと思います。

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30年以上前につくられた車を全開で運転する興奮は最高です。
そんな車が現存すること、しかもその車が自分のガレージにあることが嬉しいのです。
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それがヨーロッパの愛好家のもとからきた1台ならもう何もいうことはありません。
その1台には素晴らしい歴史がきざまれているからです。

  by cavallino-cars | 2013-02-20 12:06 | Comments(0)

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