2月1日、成田発、11時20分のいつのものBA6便でロンドン経由、ローマにはいる。
到着は午後の9時55分。

翌日ローマに住む従姉妹夫婦とともに北に約2時間ほど行ったナポリの近くの街、アベリーノに向かう。

目的は86y、21000kmのGTBturbo だ。
昨年、オーナーが交通事故にあわれ、手放したいとのこと。もちろん事故はこのフェラーリではありません。
赤に内装がタンの組み合わせは前回輸入した2台と同じ。

この車のバルクヘッド部分は革になっている。ルーフは布なのでメーカーオプションではない。
おそらく前のオーナーが張り替えさせたのだろう。色もシートと異なるのがわかりますか?
個人的にはこの部分のレザー仕様は好ましく思うが、やはりオリジナルであってほしい。
オーナーに隣に乗っていただき、早速、試乗にアベリーノの町を走る。
イタリアの街は何処を走ってもフェラーリが似合う。この乾いたV8のターボの排気音が市街地に共鳴するとそれだけでこのまま買ってしまいたい衝動にかられるほどだ。
足回りやシフトもしっかりしており、走行距離21629kmは間違いないだろう。

運転席のシートのサイドサポートに少し傷があるが、これはレストアすれば簡単に治るレベルだ。

リヤウインドウを除くすべての窓には車台番号が打刻され、工場出荷時のものから変えられていない。黒いフレーム部分も日焼けにより茶色く変色しているものが多いなか、オリジナルの美しい状態を保ったままだ。

エクボや傷もまったくないボディは完璧な状態で、前回の出張で見たものとは比べられないほどよいコンディションだ。
と言っても気にならないところがないわけではない。

リヤのエンブレムが本来のものとは異なるものがついている。見た限り大きな事故ではなさそうだ。おそらくリヤパネルの傷を塗装した時にオリジナルをなくしてしまったか、破損したのだろう。その時に同じものが見つからず、308のものをつけたにちがいない。

こちらの写真がオリジナル。パーツがあれば問題ないが、意外とこういう小物のパーツが手に入りにくい。

さらにライトスイッチと

ワイパーステーにひび割れがある。これはよくあるトラブルで交換すれば簡単になおるが、新品パーツは20万近くする。

今回は英国にあるもう一台のGTBturboも見る予定になっていることもあり、即答はせずに返事はその後でということにした。
気になることが一つでもあるとその場ではなかなか決められないものです。