Ferrari 308gt4 chassis#14500

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今日の午後1時に大井埠頭から運び込まれたコンテナから308gt4を無事にだすことができた。

chassis#14500 のこのgt4は2010年1月28日に英国ロンドンの郊外で見た車そのもの。
これであなたのものですと言われたにもかかわらず、その後、数万円の高いオファーが他からあり、約束を反故にされた。

昨年末に私のかわりに購入されたオーナーからこの車を譲り受けることが出来た。回り道をしたおかげでクラシックカーコレクターのオーナーの下でメンテナンスがされ、内外ともに当時より美しくなっていた。

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その車が3年後の今日、日本の大地を走ることになるとは誰が思っただろう。

コンテナの中でバッテリーのキルスイッチをオンにして、セルを回しただけで簡単にF106エンジンは目覚めた。

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先週、通関したすべてのフェラーリがそうだったように、ガソリンは空っぽでフュエルゲージの針はイグニッションをOn にしてもピクリとも動かない。

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途中でガス欠で止まるのではないかと、どきどきししながらも無事にスタンドに到着。
給油後、リヤナンバーの穴をふさぐために大井南インターから首都高速にのり、横浜の板金工場へ向かった。

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先週の渋滞が嘘のように今日の高速はがらがらだ。

それにしてもこのV8エンジンの気持ちよさはなんだろう。
特に3000回転を超えてからのキーンというジェット機のようなサウンドはキャブレターの308独特の世界だ。
アクセルにのせた足を踏み込むと即座に反応するエンジンはインジェクションの328はもとより、355さえをも凌ぐレスポンスのよさだ。

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日本はもとより、ヨーロッパでもコンディションのよいgt4は年々、少なくなってきている。
3年前にこのgt4と出会った頃はまだよいものが常に何台かあった。それが今や何処へ行ってしまったんだろうと首をかしげたくなるほどマーケットから消えてしまった。

先週も英国の元のオーナーから買い戻したいという連絡をいただいたほどだ。
この美しいライトブルーメタリックのgt4で首都高をぬけて、東名川崎までのショートドライブ。

3年越しの想いが通じた彼女とランデブーをしているようで実に感慨深い時間だった。

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いつ運転しても最初のわくわくする気持ちが蘇ってくる。この細いステアリングに触れるたびに心が躍る。いつまでも色褪せない時をこえた美しさ。

これほど美しく、とばして楽しいスポーツカーはクラシックフェラーリならではだ。

  by cavallino-cars | 2013-01-21 19:40 | Comments(0)

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