8日土曜日の午後9時40分にハンガリーに到着。外はマイナス6度。10分ほどいると指と耳の感覚がなくなってしまうほどの寒さ。
翌朝、オーナーがわざわざホテルまで迎えに来てくださった。ハンガリーにもフェラーリクラブがあり、メンバーは30人。登録台数は約90台と、平均一人3台を所有している計算だ。
今回、お会いしたオーナーもメンバーのお一人でフェラーリは2台所有。その他にもメルセデスのクラシックを2台、ポルシェを1台、アルファを1台そして普段の足として、メルセデスを2台とBMW X5の計9台を所有されている。

この紺のgt4は9年ほど前にイタリアの個人オーナーから譲り受けたという。

イタリアでのオーナーは70歳を超え、運転をしなくなったために手放した。

2オーナーカー。走行はわずか32498km。

イタリアでのオーナーはコレクターで個人でミュージアムを持つほど何台ものフェラーリを所有されており、そこに展示していた。それを9年前に譲り受けたという。

内装は走行距離にふさわしい、素晴らしいコンディション。
外装も美しい状態を保っている。3年前に€8,000ほどかけてメンテナンスもすませたばかり。
その書類も残っている。

現車には後期方の星型のホィールがつくが、日本到着時にはオリジナルのdino のステッカーのついたホィールキャップのつくクロモドラ製の純正ホィールが装着されてくるはずだ。

キーはすべてオリジナルが残っており、

マニュアル類もすべて揃っている貴重な1台。

1stオーナーが記載された保証書までそろうgt4は非常に少ない。

トランクの内張りももちろんオリジナル。

フロントにはDino のエンブレムがつき、トランクにはDino208gt4 のエンブレムのみがつく。どこにもFerrari のバッジがないのが好ましい。
フェンダー左右の跳ね馬はシールで暖めながら剥がせば跡は残らないと思う。昼間でもマイナス3度の気温のなか、最初の数分はギヤが入りにくかったものの、エンジンオイル、ミッションオイルが暖まるにつれ、気持ちよくレバーが区切られたシフトゲージに吸い込まれていく。

フロントウインドウにはオリジナルであることを示すタイヤ空気圧のステッカーも貼られたままだ。この車を買えただけで今回の出張は価値のあるものとなった。

マフラーは現オーナーの好みで4本出しのものに交換されているが、オリジナルのものも残っている。


数々のラリーでの入賞トロフィーが飾られたオフィスで契約をすませ、ご自宅に招待された。