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2010年1月28日午後3時。
私はロンドンから車で1時間半ほどのEssex のCoggeshall road, braintreeにある個人宅にいた。

このchassis#14500のgt4を見に来たのだ。

上の写真は2年前のその時のもの。

帰国後2月5日金曜にオーナーの希望額で購入する意思をつたえ送金のため先方の口座の確認をし、月曜に送金する予定だった。

ところが翌土曜日の夕方、本日午後3時に英国にて売却したとのメールが届いた。
その理不尽さに驚いた。どんなに騒いでも売られてしまったものは仕方ない。
次のオーナーが売るときは是非声をかけてほしいので連絡先を渡して下さいとメールした。

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あれから2年半、なんと新しいオーナーから私に譲ってくれるとの連絡があった。

1979年2月に英国の Ferrari Dealer 、Emblem of Blandford から 1st オーナーにデリバリされたこの車は1984年12月、26400mile で 2nd オーナーに譲られる。なんとそれから24年間その方が所有。
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その後、2008年に私がお会いした Essex にお住まいの L 氏が購入。

そして2010年2月に現在のオーナーが買われた。

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当時きれていた運転席のサンバイザーもきれいに修復されている。
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こんな細かいところからも今のオーナーのこのgt4に対する愛情を感じることが出来る。

購入してすぐにカムベルトの交換を含む整備をおこなったが、最初の数ヶ月はトラブルが続いたという。
ブレーキを踏むと片効きし、ハンドルがとられ、オイルパンからはオイルが微量だが漏れた。
キャリパーとオイルパンを新しいものに交換して問題は解決したらしい。

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2010年の夏にはフェラーリの純正オプションのquick rack というハイレシオのステアリングギヤをつけた。
パーキング時にはノーマルより少しハンドルは重くなるが、高速での操縦性がはるかによくなったという。
これは私も初耳で東京にきてから実際に乗ってみてインプレッションを皆様にお伝えしようと思う。

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2011年にはリアタイヤを入れ替えた。ミシュランのXWX は英国では日本より高価で、
1本なんと£365。
日本円に換算すると47000円もする。その他デスビキャプとローターアームも新品に交換。

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2012年夏にはスイスまで奥様とドライブに行った。その際、ホィールベアリングから異音がし、ベアリング交換。その他フュエルポンプやドライブシャフトのブーツも交換したらしい。
スイスの山道を駈け抜けているこのgt4を想像するだけでもわくわくしてしまう。

今のオーナーは私がもう少しで2年前に買うはずだったことをご存知で、購入から130万円ほどメンテナンスに費用をかけているので、当時より状態はかなりよくなっているよとおっしゃていた。

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私が見た時にはなかったキルスイッチもバッテリーの端子につけられている。

11月の初旬にはこのgt4も日本行きの船に乗るだろう。
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純正のサンルーフの装備されたgt4は初めて輸入することになる。
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トランクルームには美しい状態を維持したオリジナルのカーペットが張られる。
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工具は言うに及ばず、マニュアルやマニュアルケース、
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過去の整備記録など、すべて揃う貴重な1台だ。

本来なら3年前に日本にくるはずだったこのgt4がやっとやってくる。
5人目のオーナーが決まるのは2013年になることだろう。
もちろん日本人としてはファーストオーナーになる。

また英国人に愛されてきた素晴らしいgt4が1台日本の道を走ることになる。

  by cavallino-cars | 2012-10-30 13:01 | Comments(0)

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