GTB turbo リヤバンパー

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今回 Bergamo から輸入したGTBturbo のリヤバンパーの左側が少しへこんでいるのでは?という質問を何人かのお客さんから受けた。お客さんの指摘はもっともで、写真のように左側のバンパーとボディとのクリアランスが大きい。

イタリヤで購入する際にも現地のメカニックに聞いてみたが、事故とかではなく、自然にへこんだとの説明をうけた。裏から覗いてみてもぶつかったような形跡はない。

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熱のためにバンパー本体が変形したのだろう。他に見た何台かのターボのうち、同様にバンパーが変形しているものがあった。板金工場に持ち込んだところノーマルの328のバンパーに比べ薄く、下部には熱抜きの穴もあいている。ノーマルよりも少しでも軽くすることにより2Lのハンディキャップをカバーするように作られたのだろう。

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このままでもよいのかもしれないが、ラインがどうしても気になるので今回はボディとの取り付けステーの上にバーをつけ、バンパーの下がった部分を持ち上げることにした。下がった左側だけではなく、右にも取り付ける。左を補強しただけだと、右が下がることも考えられるからだ。

金曜には作業は終了する予定なのでおさまり具合はまた週末にご報告します。

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ところで328には黒いラインがフロントからリヤまでとおる。
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前後のバンパーの中央にもつや消しの黒の塗装が施されている。
ラインだけ塗るのはどうということのない作業だが、一度ボディの赤を塗り、磨きこんだ後に黒のラインをいれるので黒の塗料がボディにとばないようにするため完璧なマスキングが必要となる。今行っても12万円ほどかかる。

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当時のフェラーリはすべて手作業でマスキングをして職人がスプレーしていた。
348になり、センターのラインは塗装ではなくテープが貼られるようになる。
355も同様にテープを使用。モデナからはそのラインさえもなくなった。

コストを惜しまずに職人の手作業で作られた最後のフェラーリはこのGTBturbo の328ボディまでだろう。
フェラーリに初めて機械によるオートメーション化が導入されたのは348からだ。

こんな細かいところにも当時のフェラーリの車作りへのこだわりを感じる。

  by cavallino-cars | 2012-08-29 20:12 | Comments(0)

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