エンジントラブル
パンクかなと思いすぐに路肩に停めてみたがタイヤは正常。
但しアクセルペダルを踏んでもエンジンの回転が上がらない。時刻は午後の6時半。
すぐにHertz のエマージェンシーサービスEnglish speaking に連絡して状況を説明。場所は高速の中央分離帯に書いてある数字を伝えた。
20分ほどでキャリアカーが迎えにいきますとのこと。一応心配なのでローマの従姉妹にも連絡してもらったら問題ないという。待つこと2時間。まだ来ない。周囲はだんだん暗くなる。
結局トラックが来たのは9時を回っていた。20分でくるはずがなんと3時間です。
最初の1時間ほどはいらいらしていましたが、2時間を超えるあたりからは来てくれるだけでありがたく思えるようになりました。
ロードサービスのないレンタカーを借りて誰も知らない高速道路の上で路頭にまようよりましです。
トラックが来た時にはGrazie Grazie と運転手に抱きつかんばかりの勢い。それほど不安でした。携帯の車から取る充電器も持っていなかったので電話のバッテリーがきれたらどうにもならないという焦りと万一暴漢に襲われても誰も助けてくれない場所だっただけにトラックの赤色灯が見えた時は感激しました。
その後レッカー車の助手席に乗り、壊れたランチアを人気のない駐車場に下ろし、タクシーを呼んでもらってボローニャ空港のHertz へ。着いたのは午後の11時。
空港ではなんと乗っていた同じLancia Delta とAlfa Julietta があるがどっちがいいかと聞いてきた。、当然Lancia は当分みたくないので迷わずAlfaに。
ユーモアなのか本気なのかは不明。かなりBlack なジョークでした。ミラノのホテルにチェックインできたのは午前1時半。
そんな苦労を一言もいわない彼女は本当に素敵な人です。そしてイタリヤを心から愛しているのがわかります。
今回も何度も心配してくれてHertzに連絡してくれました。
あとどれくらいで着くかとかを連絡してくれてどれだけ救われたかわかりません。
Grazie mille!!
レッカーを待っている間そんなことを考えていました。
そして美味しい食事と陽気な人々。
世間でイメージされているようなチャラチャラしたイタリヤ人は少なくとも私のまわりにはいない。
フェラーリを譲っていただく方がたはそのご子息もふくめ、非常にまじめな方ばかりです。
そしてみな家族想いの人たちばかり。
世界一美しい国に住む彼らを羨ましく思うことはあっても決して嫌いになることはないでしょう。
この国で生まれたフェラーリからは乗るたびに美しいものをこよなく愛するイタリア人のスピリットを感じます。
機械は壊れるもの。車を販売しているのに基本的なことを忘れていました。
20分でくるはずが、3時間ほど待たされましたが、それに怒るより、来てくれたことに感謝するべきだと感じます。
次回もHertz にお願いするつもりです。
ちなみに壊れたLancia の走行距離はわずか4450km。新車のような車でした。
by cavallino-cars | 2012-05-26 19:20 | Comments(4)