chassis# 20275

コンテナの扉を開けると木材でしっかりと固定されたシルバーの308が姿をみせる。

フロントウインドウにBattery disconnected と書かれたメモがはさまえていたのでフロントフードを開け、スペアタイヤをはずしバッテリーのはずれたコードをつなぐ。

せまいコンテナの中、ドアを開け、体をななめにしなんとかコックピットにもぐりこむ。
キーを回し、コックピットのジェネレーターライトが点灯するのを確認し、
2回ほどアクセルを踏み込みキーをさらに回すと、すぐにF106エンジンは目を覚ました。
1000回転ほどで安定したアイドリングをする。
通常はプラグがかぶっていたりしてかけ始めはぐずつくのだが
この車はそれがないばかりか安定した回転でアイドリングをする。
軽く回るエンジンを背後に感じながら2,3度ブリッピングをすると
あの乾いた独特な排気音がドライバーの聴覚を刺激する。
このまま首都高速に乗りたい衝動をおさえるのが難しいほどだ。
今回はフューエルホースなどが劣化していることなども考慮し、
キャリアカーで工場まで回送することにした。

35年間をイタリアで過ごしてきたこの特別な308が無事に東京に到着したことをまず感謝したい。


by cavallino-cars | 2011-07-23 12:40 | Comments(5)

入庫したら電話ください、見に行きます。

本当に特別な一台ですね。
フォイラヴァンティファンとしては、読んでいて、とてもワクワクします。
ショールームに入るのかどうかわかりませんが、お目にかかれればうれしく思います。
空前のヒット作となった308の最高峰の1台が日本にあることは308ファンにとってこの上ない喜びです。
私にこの車を譲っていただいたFioravanti 氏に心から感謝したいと思います。

つたないブログをお読みいただき、ありがとうございます。
車はただ今、コーンズでエンジン調整中です。
終了次第インプレッションをアップさせる予定です。
他の308に比べ、どれくらい違うのか私も楽しみです。