308 の欧州仕様と日本仕様の価格差

おそらく新しいオーナーが決まったのだろう。
価格は300万円ほどだった記憶がある。
それに対し弊社の欧州仕様のものは2倍の500万から600万。

北米仕様の車重は140kgも重く、最高出力も50馬力は違う。
それにウレタンの不恰好なバンパーが前後につくディーラー車とは別の車
といっても過言ではない。
しかも内装のあれているものは弊社では扱わない。
シートの破れているようなFerrari を買うくらいなら乗らない方がいい。
創業当時の Ferrari と呼べるFerrari だけを という基本姿勢は
今も全く変わりない。
北米仕様の308はヨーロッパでも売られているが
どれもヨーロッパ仕様と比べるとたとえ低走行でも
100万単位で安い。
同じ車にして同じにあらず。
インプレッションはエンジンをかけた時から異なる。
アクセルをふんでみればその違いは歴然だ。
だからといってディーラー車や北米仕様のものがだめといってるわけではない。
事実私の1st Ferrari はコーンズの輸入した北米仕様のgt4 だった。
当時はすべてが新鮮で、初めてドライブした時の感動は今でも忘れられない。
しかし、1度ヨーロッパ仕様の車を乗ってしまうと
その違いの大きさに驚くのも事実。
それを理解して購入するのであれば何も問題はない。
ただ20数年前に私が購入した時は残念ながらそんな違いは全く知らなかった。

30年前の車なのでトラブルはつきものかもしれないが
ないにこしたことはない。
今月納車のgt4のシリーズ1はエンジンは5年前にスイスでフルオーバーホール済みで
2年前にウォーターポンプも交換されている。

痛んだウォーターホースの交換、ブレーキキャリパーオーバーホール、
エンジン調整、オイル交換、ブレーキマスター交換、ヒーターブロアモーター交換、
プラグ交換などを行う必要があり、100万円ほどの費用がかかった。
もちろんそれらは車両価格に含まれる。
安くてよい車が提供できればそれにこしたことはないが、
価格差にはそれなりの理由がある。
いつホースがきれて水が漏れたり、オイルが吹いたりするような
心配をしながらFerrari に乗るか、きちんと整備されたものに乗るか、
それは本人の考え方次第だろう。
どうしても価格を安くという方には整備抜きでも販売するが、
基本的にはすすめない。

調子のいいキャブレターの308 は実に味わい深く、
Fun to Drive な車なのだ。
by cavallino-cars | 2011-04-11 19:38 | Comments(2)
左ハンドルにくらべ、右ハンドルのものは整備記録が残されているものが多く、輸入するものにとっては安心できます。右、左にかかわらず、同じ状態の車はないので価格はその車のコンディション次第でしょう。また手放す時の買取価格もコンディション次第です。日本では左ハンドルの人気が高いですが、実際に乗ってみると右ハンドルの308は違和感はありません。ちなみに今まで弊社で販売した308を手放した方はまだ一人もいらっしゃいません。キャブの程度のよい308は本当に魅力的でいい車ですよ。