今回の出張を終えて

今回の出張を終えて、イタリヤ、イギリス何処へ行っても
日本の震災のことを聞かれ、やさしい言葉をかけられました。
ローマではイミグレーションをでた後、いきなり現地のTVレポーターに
取材を受けました。

TVニュースではJAPAN EARTHQUAKEと題した特番が組まれ、
津波の被害の大きさと原発の放射能汚染の問題がとりあげられ、
現地の人たちに対し日本への募金をよびかけていました。

そのような海外の人々の優しさには本当に心をうたれます。
変更不可能な航空券やあらかじめ先方と決めた約束を破りたくなかったとは言え、
こんな時期に車を輸入することが実に不謹慎にも思えました。

しかし、少しでも明るい気持ちになれればという気持と
実際、車が到着する2ヶ月間に今の原発の危機を
脱して、少しでも未来に希望がもてるような日本になることを願う気持で
今回の出張を決めました。

ヨーロッパやアメリカの友人は政府は本当のことを隠しているのではないか、
本当のことを国民に言ってしまえば、東京はパニック状態に陥るので
言えないのではないかと日本に帰国するなと忠告してきました。

しかしこの国には家族や友人を含む大切な人が大勢います。
われわれの選んだリーダーの言葉を信じて、人を信じて生きていくことが
重要だと考えます。すべての東京に住むものがここから離れたらどうなるのか。
日本から危機がさるまで海外に避難したらどうなるのか。
自分だけが生き残ってそこに何が待っているのか。
帰国便の飛行機の中ではいろいろと考えさせられました。

本来羽田着の帰国便BA0007便は急遽、香港経由、成田着のフライトに変更されました。帰国便はエコノミーは日本人の観光客でほぼ満席。
ファースト、ビジネス、エコノミープラスの席はほとんど空席状態。

英国人クルーはすべて香港で入れ替わり、成田到着後、給油し、クルーは入国せずにそのまま英国に飛び帰るための香港ストップなのでしょう。
航路変更の理由は明らかで、今まで日本ステイだった乗務員たちを全員、安全な香港で降ろし、危険な日本には滞在させないためのBAの措置なのです。
当然の措置だと思います。

世界はそれだけ今の東京に危機感をいだいているのです。
安全が保証されない東京に留まるのは愚行かもしれないですが、
逃げないことがこの未曾有の災害から日本を復興させる原動力に繋がると信じたいのです。

もちろんやみくもに政治家を信じて行動するのは危険ですが、しっかりと自分の目で見極め、正しいと思う道を進んで行くべきことがのぞまれるのでしょう。

その意味でもまだ東京を離れて疎開するのは時期尚早と思います。
原子炉の冷却に全力を尽くして、日本の安全に命をかけている現場の人達の努力に期待したい。

  by cavallino-cars | 2011-03-22 23:17 | Comments(0)

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