Aston Martin Rapide
デザイン、音、室内空間、どれをとっても他の車から抜きん出ている。
今回アストンマーティン赤坂(03-5411-2332)の好意で試乗の機会をいただいた。
Aston をみてしまうとパナメーラはなんともぼてっとしたイメージだ。
その動力性能は別にしても911を引き伸ばしたようなデザインは
お世辞にもかっこいいとはいいがたい。
それに比べ Rapide は何処から見ても魅力的な形をしている。
オーディオのスイッチを入れるとフロントピラーの下のダッシュボードから
バングアンドオルフセンのスピーカーがヌーと上がってくるのもオーナーの
気持ちを昂ぶらせる。
AUDI のS8も同じスピーカーを内臓しているが全体の
かもし出す雰囲気は格段に違う。
ピアノブラックのセンターコンソール。
シートヒーターとシートベンチュレーションを両方をコントロールできるスイッチ。
ピラーからルーフを覆う質のよいスエードの内張り。
特にナビを内臓したパネルはDB9の初期型は経年変化でゆがんでダッシュから浮き出したり、
隙間が広がったりしたが、今回は改良され、その心配もないとのこと。
デザイナーのこだわりはトランクのヒンジにも見られる。
普通はトランクのフックはカバーなど付かないが、
開けた時にフラットになるようパネルがつけられている。
Ferrari でさえこんな細かい演出は出来ない。
昔の良き時代のこだわりのある車作りをしているAston に感激です。
いったんそこに座ってしまうと飛行機のコックピットに座ったような感覚。
センターコンソールが高いせいか身体全体がサポートされているようで心地よい。
もちろんヘッドクリアランスも十分にある。
他の車にはフロントドアとリヤドアの間にセンターピラーがつくが
Rapide はそれをわざとウインドウの内側に入れクーペのように見せている。
シートに腰掛けるとセンターコンソールとドア内側の肘掛の高さがちょうど良い位置にある。
これも計算済みの高さなのだろう。
他の車は意外に低かったり、高すぎたりして、おちつかないのだ。
しかしこの車はスミズーラ(オーダーメード)のスーツを着たようにしっくりくる。
Aston Martin の12気筒はいかにもトルクフルな低いサウンドを奏でるが、
Ferrari のような大音量のものとはいい意味で違う。
マセラッティに近いが低回転ではボディの遮音性が優れているのか
むしろそのサウンドは静かに感じる。
Rapide の排気音はデイトナや275の吹奏楽器のような澄んだ音で耳に心地よい。
しかし4000回転を超えるとその澄んだ音色はレーシングカーのような野太いサウンドに
変化するのだ。
首都高の3速でまわるようなコーナーではDB9とほぼ同じ感覚だ。
サスペンションはしなやかではあるが、やわらかすぎる事はなくセダンであることを
忘れてしまうほどスポーティだ。
スーパースポーツのクーペと変わらないドライビングを楽しめる。
2268万円はマセラッティのクアトロポルテより700万円ほど高いがQPはスポーツカーではない。
他にもう1台スポーツカーを買うことを考えると、スポーツクーペのようなRapide を買うことは
かなりのバーゲンプライスになるのかもしれない。
久しぶりに感激した1台でした。
使い方にもよりますが、最高のセダンです。
唯一の欠点?はタッチパネルのナビの画面が運転席から遠すぎるため
操作が少しだけしずらいことぐらいです。
しかしナビの位置はデザイン的にはベストポジション。
多少の不便さはしかたありません。
興味のある方は私かAston Martin赤坂に
ご連絡下さい。資料をもってお伺いいたします。
ただし、年内納車の枠は完売で
今お申込いただいても2011年の2月以降の納車予定になります。
by cavallino-cars | 2010-07-06 18:19 | Comments(0)