今年の長雨の弊害?

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先週gt4のお客さんから久しぶりに乗ろうかと思ったらクラッチが切れないとの連絡をいただいた。
油圧クラッチに交換してあるこのgt4は今年で5年目、2回目の車検を来月迎える。
昨年の点検で新しいクラッチに交換しているため、油圧クラッチのシリンダーからのオイル漏れかと思った。
引き取りにうかがうとたしかにギヤが入らない。
エンジンをかけて暖まったところで、一度エンジンをきり、3速にいれてエンジンをかけてなんとかトラックに載せて工場まで回送。
しかし結果はクラッチの貼り付き。
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油圧シリンダーからはオイル漏れは確認されなかったのでクラッチをばらしてみるとこんな状態でした。
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表面の錆をペーパーできれいにとり、再び組み付けて作業終了。
今年の夏は雨も多かったのと蒸し暑く、湿度も例年よりも高かったのが原因かもしれません。


  # by cavallino-cars | 2017-09-06 15:49 | Comments(3)

エンジンサポートブッシュの交換とカムカバーガスケットの交換

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1年点検でお預かりした308QVのカムカバーからのオイル漏れがあり、ガスケットを交換。
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クラシックフェラーリの場合、1年前には漏れていななくても劣化によって漏れてくることがあります。
その意味でも定期点検は必要と考えます。
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はずしたヘッドはきれいに清掃。
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プラグコードホルダーも新しいものに交換。
これらのひと手間で組み上げ後の印象は大きく変わります。
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エンジンサポートブッシュも今回交換。
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こちらは交換前のもの。
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そしてこれは交換後の写真。
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乗らない夏の間に整備を済ませます。
少しずつ手をかけていくのもクラシックの楽しみのひとつです。
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コンディションの良いものは非常に貴重で一度手放してしまうと同じものは2度と手に入りません。
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このように大切にされてきたものだけが変わらぬ価値を保ち続けるのです。

  # by cavallino-cars | 2017-09-04 14:30 | Comments(0)

内装のレストレーション

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今年の4月にgt4を納車させていただいた。
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オーナーが大変気に入っていただいたようで、すべての内装の革部分の染め直しとメーターパネル内のガラス部分の清掃をして欲しいとの依頼があった。
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シート類をはずしているうちにメーターパネルをはずし、クリーニングをする。
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タコメーター、スピードメーター、水温計、油温計、油圧計、ガソリンゲージなどすべてのメーターをはずすにはステアリングをはずして作業をするのでシートがないほうが効率がよい。
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スピードやタコメーターなどの大きなものはガラスが簡単に外れるが、油圧計などの小さなものはメッキのリングでかしめてとめられているので取り外しには注意が必要。
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無理やり取り外してしまうとメッキ部分が割れて使用できなくなる可能性がある。
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本日すべてのメーターのガラス部分の清掃が完了。明日からは内装の組み付けです。
40年前にマラネロをでてきた時のような美しさを取り戻すまであと数日。
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シートやセンターコンソールなど、作り直すのではなく、当時のものを染め直してレストアするのが私の流儀です。
上の写真はきれいに塗りなおされた左右のフロントシート。センターの布部分はオリジナルでクリーニングのみ。
左の座面にあるのはレストア済みのリアシートのヘッドレスト。
右にあるのはシフトゲージとサンルーフの開閉用のレバーのケース。どちらも美しく仕上がっている。
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クラシックカーを買うときに一番重要なポイントはどれだけオリジナルのものが残っているかということ。
多少の傷があってもオリジナルウインドウの方が確実に価値があると考えます。
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特に内装はデリバリー当時のものがそのまま残っている状態がべストです。
張り替えたものは以前の状態がまったくわからない怖さがあります。
その意味でもオリジナルであることはその固体のコンディションを判断するためのにも重要なのです。
上は今回の作業で乗り降りの際についた靴による蹴り傷もすべてとれたドアパネル。
多少乗り降りに気を使いますが、自分だけの1台としてはここまでこだわる気持ちがよくわかります。
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皺がひどかったり、色落ちしているものでも今の技術なら新車時にちかい状態に再現することができます。
但し、切れていたりするものは別で購入時には再生できるものだけを選びます。
リヤのトランクの生地もオリジナル以外のものは購入しないのも私のポリシー。
今回の作業を見ていると40年前のフェラーリが本来の輝きを放ち続けるのはオーナー次第ということを痛感します。
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日本でもイタリアでもそれは同じで現地でひと目みただけで欲しくない車とどうしても日本に持ち帰りたい車の差はこのような愛情がどれだけその1台に注ぎ込まれてきたかの差なのでしょう。
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すべての内装が組みつけられるまであとわずか。完成が楽しみです。

  # by cavallino-cars | 2017-08-30 17:54 | Comments(0)

ショック交換

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先日、新たなオーナーの希望でファイバーグラスの308GTBのショックを交換。
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ブッシュ類は5年前に東京到着時にクラシケ申請の時に交換したが、やはりコーナーではショックのへたりはいなめない。
特にキコキコとたまにリアから音がするのはいかにも40年前の車という古さを感じる。
前の愛車が走行15000kmのgt4だったこともあり、9万キロを走破したこのGTBとは違いは歴然。
そのままではgt4との比較が出来ないだろうと判断して交換することにした。
ショックはKONI製のものがオリジナル。328の後期モデルからはビルシュタインにかわっていく。
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交換後のドライブフィールは想像していたとうり!しななかにコーナーをクリアする。
タイトな室内はこんな暑さでもエアコンが十分にコックピットを冷やしてくれるのも嬉しい。
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クラッチもgt4にくらべ格段に軽いのもオーナーには嬉しい驚きだろう。
すべての整備は完了済み。あとはボディコーティングを施工を残すのみ。
クリーニングが済み次第、新たなオーナーのガレージに納まる。
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今からgt4との比較ロードインプレッションをお聞きするのが楽しみです。

  # by cavallino-cars | 2017-08-28 20:31 | Comments(0)

スポーツカーとしてのフェラーリの魅力



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もう20年以上も前になるがフェラーリの1メークレースが348 で行われ、それに参戦した。

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それまではフェラーリの速さ、美しさやサウンド、そして内装の圧倒的な美しさに魅かれた。



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レースを経験してからは車をコントロールする楽しさが加わり、今まで知らなかった速度域でコーナーに侵入し、アクセルでコントロールすることができるようになる。

そうなると今まで知らなかった世界が広がり、さらに車が好きになった。

鈴鹿の1コーナーをパスし、上りのエス字でアクセルをあけるタイミングを少し早めただけでスピンしたこと。

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モナコのクオリファイで1コーナーでブレーキをロックさせ、まっすぐエスケープゾーンまでつっこんだことや、ミラボーでスピンしたこと。ギリギリの状態で車をコントロールする楽しさと怖さを経験した。

レースをやっていた頃は中速コーナーで強い横Gを受けながらコーナーを走る。
外にふくらもとするマシンをハンドルを渾身の力でインに保持する。
当時は自分の腕がその重さに耐え切れず外の壁にぶつかる夢を何度もみた。

限界を超えた時の車の挙動をしることは非常に大切で、この経験が一般道でのドライビングを劇的に変えたのはいうまでもない。

もちろん公道でサーキットのような走りをするのは邪道だが、コーナーでテールをわずかにスライドさせるようなスピードで侵入し、アクセルで車のノーズをコントロールする楽しさは自分がこの車をコントロールしているという実感がある。
危険な速度でコーナーに侵入したり、コーナリング中にブレーキを踏んだり、アクセルを急に踏んだりすればスピンして事故に繋がる。
ステアリングを握る時のこの緊張感は、スポーツカーをドライブする醍醐味かもしれない。
しかし今のモダンカーはその限界が高すぎる上、様々なコンピューターによる制御装置によりドライバーは危険を察知することなくハイスピードでコーナーをクリアしていく。サーキット走行の経験のない免許取立ての学生でもスピードの怖さをしらずにレーシングドライバーのような速度でコーナーに入っていける。
それは非常に危険で、万一の時はおそろしく高い代償をはらうことになる。
その意味でもgt4 や308GTB(GTS) はコントロールしやすいのです。
ABSやトラクションコトロールなどのデバイスはついてはいない限界が低い分、その修正は容易だし、危険もすくない。
スポーツドライビング知識が少しでもある方ならこれほど楽しい車はない。

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同じ速度でコーナーに侵入してもブレーキング時にバンとブレーキペダルを踏んで、スパッとブレーキペダルから足を離せばフロント荷重になった車は足を離した瞬間に上を向き、アンダーステアがでて外の縁石にいっきに膨らむだろう。

しかしブレーキを踏んだ足をゆっくり離せば、ノーズダイブのまま車はインのラインをキープしてコーナーをクリアしていく。

コーナリング中もアクセルを完全に閉じることはない。
出口で若干アクセルを戻せば外にふくらみかけたノーズはスッとインにもどり、ベストなラインをトレースしていく。
これもレースから学んだひとつ。
アクセルで車の方向を微妙に調整するミッドシップの車ならではのドライビングスタイルが私は大好きだ。

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私にとってのスポーツカーとは美しく、速く、そしていかにイージーに車をコントロールできるかの3要素を持った車。
マクラーレンやウラカン、488などのモダンスポーツカーは速さという点では圧倒的に優位だが、美しさという点では私には魅力的には写らない。

488でレースに参戦すればまた見方も変わるかもしれないが、おそらく公道では素晴らしい加速やコーナリングは体験できても、スポーツカーらしく走らせるのは不可能だろう。

その速さゆえに万一の場合のダメージは致命的なものになりかねない。
348チャレンジでも不幸な事故はあったが、458チャレンジの事故に比べればドライバーのダメージは格段に軽かった。

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現代のフェラーリを走らせるには多くの安全なデヴァイスが装備されているとはいえ、70年代のフォーミュラー1と等しい性能を持ったマシンを走らせるのと同じようなもの。ドライバーにもそれなりの経験が必要な気がする。
特に若い人たちは過去の自分を思い出しても十分に注意が必要だろう。
今のモダンフェラーリやマクラーレンは免許とり立ての女子大生にでも運転することは可能だ。

アクセルで車をコントロールする楽しさを気軽に味わえるのは355くらいまでかもしれない。

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その意味でもクラシカルな308は非常に魅力的で今でも私のベストフェラーリといえる。
それにイタリアの美しい街にもつうじる美しさが加わるのだからたまらない。

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308を輸入するようになり何度もイタリアに行っているが、訪れるたびにこの国の素晴らしさに心を奪われる。

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美しい街並み、2000年以上も前のローマ帝国の建造物、

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ローマに水を今でも送り続けているこのパオラの泉は109年に作られたものです。

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70年代のフェラーリにはイタリアの街並みにも似た美しさがあります。彼らの美しさに対するこだわりはこれらの遺跡にかこまれて育ったものだけがもつDNAなのかもしれません。

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私が何度も訪れているベルガモのBrusaporto にあるDa Vittorio というレストランには女性は平日でもドレスアップして8時半くらいから夜半までディナーを楽しんで帰ります。

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これが東京のような街ならまだしも回りはオリーブやブドウ畑でいっぱいの場所なのですから驚きます。
まさに文化の違いなのでしょう。

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ここはカプリ島のホテル。こんな素晴らしい世界がイタリアにはたくさんあります。

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イタリアの古い物に対する愛情とその美しさに対する尊厳は実にすばらしいものがあります。
それは費用をおしまず今ではけっして出来ない建造物を維持していく。
過去の偉人たちへの尊敬と同じ国に生まれた誇り、そして何よりも美しいものをこよなく愛する国民性からくるのでしょう。

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上の写真はローマのナボナ広場の近くにあるHotel Raphael 。
セントポール寺院を見ながらのテラスでの食事は言葉にできないほどの感動をもたらしてくれる。
古いものと暮らす生活がどれほど素晴らしく、人生を豊かにしてくれるかをこの国に来るたびに感じる。

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クラシックな308やgt4にはそんなイタリアの素晴らしさがある。

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スポーツカーとしての機敏な走り、路面状況を正確に伝えるステアリング、素晴らしいエンジンと足回り、そして官能的なサウンド。

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今ではけっしてできない美しいボディラインや、

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手で縫製されたステアリングやシートなどの独特な美しい内装。

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他のメーカーにはないイタリアの素晴らしさがそこにはあります。
古いものと暮らす生活は実に楽しく、人生を豊かなものにしてくれる。

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  # by cavallino-cars | 2017-08-11 18:53 | Comments(0)

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