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フェラーリと呼べるフェラーリだけを

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私の出張中に京都から208gt4を見に来店されたお客様が先週の土曜日に再び来店された。
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すでにその美しさとコンディションのよさを前回確認した後、申込金はお振込みいただいている。
今回の目的は試乗。
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さっそく入谷インターから銀座方面に首都高にのる。
トップエンドまでよどみなく回るエンジン、ラックアンドピニオンの路面とタイヤの接地感がリニアに伝わってくるステアリング、コーナーリング中にアクセルの開度に応じ即座にノーズが向きを変えるバランスのよさ、とても39年前に作られたとは思えないほどの驚くべきポテンシャルはドライバーを魅了せずにはいられない。
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クラシック308の大きな魅力はその美しい姿は言うに及ばず、何といっても今のモダンスポーツカーを運転するように、全開で踏んだ時の痛快さだ。
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アクセルに敏感に反応するエンジンはフェラーリならでは。
アクセルオンでノーズは上を向き、コーナー手前で全開から右足を離すだけでノーズはダイブする。
フロント荷重のままクリッピングポイントをクリアする気持ちよさはまさにスポーツカーそのもの。
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古いからといって2000回転しか回さないことが車を大事にするという方もおられるが、40年前の車を全開でとばせる痛快さは一度味わってしまうと麻薬のようなものでこれほど気分が高揚することはない。
古きよき時代のデザインを残しつつ、スポーツカーとしてモダンフェラーリにも勝るとも劣らない楽しさを併せ持つ車は70年代のフェラーリだけだろう。

ニキラウダやレガツォーニが現役時代のこのgt4に乗っていると当時にタイムスリップしたようだ。
ゆっくり優雅に走るのもいいが、スポーツカーはやはりそれらしく走らせないとその本当の価値はわからない。

私の輸入するフェラーリは納車前に必ずテストランをします。そんなにとばして大丈夫なのかといぶかしがる方もいるかもしれないが、フルブレーキングでどちらかにハンドルを取られるような確認はとばしてみなければわからない。
少なくとも納車時には問題ない状態でお渡しするためなのです。
その後のトラブルはオーナーの自己責任となる。出来るだけトラブルのないようにどの車も納車前には12ヶ月点検を実施してから納めている。

このgt4のオーナーとなられる方は既にクラシックアルファを所有されている。
今まで古い車をここまでとばしてくれるディーラーの人はいなかったようで感激してくれた。
明らかにアルファロメオとは異なるフェラーリ独特なドライブフィール。
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キーンというジェット機のようなフェラーリサウンドとキャブ独特の吸気音、シングルパイプの甲高いエキゾストノートでみたされたコックピットに座っていると、私でさえこのままどこまでも走り続けたい衝動にかられる。
試乗を終えた後、予想以上にポテンシャルの高いgt4に驚かれたにちがいない。
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イタリアのマントバから来たこの素晴らしいgt4が歴史ある京都の街を走ることを想像しただけでわくわくする。
日本で一番クラシックフェラーリの似合う街でこれから多くの方を魅了するにちがない。
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私が4年前でスコットランドでオーナーの横に乗せてもらいカウンターをあてながらコーナーをクリアしていった感動を少しでも多くの方にお伝えしていければと思う。
時代を超えた美しさと電子制御の多様されたモダンフェラーリでは味わえない、真のドライビングプレジャー、を与えてくれるgt4は珠玉の1台だ。

Mさんこの度はありがとうございます。
ご自分でステアリングを握り、アクセルを踏んだ感覚は格別です。
乗れば、乗るほど好きになりますよ。
自分だけの1台を持つ喜びは最高です。
今からインプレッションをお聞きするが楽しみです。

  by cavallino-cars | 2014-05-26 16:37 | Comments(1)

Lotus Esprit 300sport

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今週日曜発のBA6便にてミラノ市内にあるロータスエスプリ300スポーツを見に行った。
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世界で限定65台という希少なこのエスプリは今では売りにだされることがほとんどない。
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2174CCのツインカム16バルブのエンジンはS4の264馬力に対し、38馬力アップの302馬力。
デザインはジウジアロー。
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直線的なラインやフラットなフロントウインドウはエスプリならではだ。
ミラノ市内のオーナーの会社の近くにあるガレージに案内され、外にだされたエスプリのコンディションのよさはとても20年も経過しているとは思えないほどだ。
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OZの3ピースホィールは4本とも写真のような傷一つない状態。
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しかも中に見える300スポーツ専用の4ピストンAPレーシングのキャリパーはシルバーに光り輝く。
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フロントボンネット内のフューズボックスのきれいさはこの固体が今ラインオフしたと言われれば信じてしまうほどだ。
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エンジンルームやリヤトランクも新車と変わらない美しさだ。
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リヤのトランクルームは当時のオプションだったクラリオンのCDチェンジャーが備わる。
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外装のパールイエローは当時のオプション。写真では少しゴールドがかって見えるが、実際は鮮やかな黄色。よーく見るとメタリックであることがわかる程度。エアコンも装備される。
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圧巻なのは内装の美しさだ。とても20年が経過していると思えないコンディション。
それもそのはずでこの車は1オーナー。ミラノに住まわれるオーナーは現在80歳でこの車は60歳のお祝いに妻からプレゼントされたもの。車好きもあるのだろうが、妻からの贈り物なのでその溺愛ぶりがその美しさからもみてとれる。
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パワーアシスト付のバックスキンのステアリングはナルディ製。
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内装はダッシュも含め、すべてアルカンタラとなる。その状態のよさは驚くばかりだ。シートはフルバケットタイプで座面のみは布製。
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ドアの一部とセンターコンソールの上部も布製となる。
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ルーフはポップアップ式。
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シガーライター下の左右の矢印のスイッチはガソリンキャップオープナー。
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左右それぞれがボタンを押すと開く。
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シート下には手動のポンプが備わり、背もたれにエアーを入れることにより、よりベストなシートサポートを可能にしている。
実際にコックピットに座るとレーシーそのもの。
フルバケットのシートはサポート製もすぐれているばかりか、長時間乗っていても348コンペティチオーネのように腰がいたくなるようなこともない。
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走行わずか19000kmのこの固体はロータス特有のシフトの左右の遊びもなく、実にしっかりしている。
302馬力の加速はフルスロットルにすると助手席のオーナーが身構えるほどだ。
足回りの状態は試乗した感じでは素晴らしく、オンザレールのコーナリングはロータスそのもの。
この車の車台番号は右フロントタイヤの内側のシャーシに打刻されている。
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通常は泥や汚れで読みにくいものだが、ご覧のようにショーカーのように美しいままだ。
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総生産台数65台の51台目のこの固体は現存するスポーツ300の中でも最も美しい1台に違いない。
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当時のマニュアルはもちろん、
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スポーツ300のテクニカルシートまでそろう1オーナーのこの限定車は今年の夏にはイタリアから日本に移り住むことになる。

  by cavallino-cars | 2014-05-24 13:52 | Comments(0)

208gt4 ただ今クリーニング中

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Mantova から譲り受けた極上のDino208gt4 はマッテックスに入庫中。
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ワイパーや
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左右フェンダーのシグナルライト、
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リヤトランクのDino208gt4のバッジもすべて取り外され、これから丁寧にバフがけを行う。
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運転席側にのみついたメッキのミラーもはずしていたので、メーカーを確認したところ、ミラーの路面に面したところにCROMODORAの刻印がきざまれていた。
こんな細かいこだわりも初期型ならではなのかもしれない。
日本はもちろんイタリアでもなかなか手に入らない貴重なアイテムだ。
月曜にはショールームに展示予定。

  by cavallino-cars | 2014-05-16 19:51 | Comments(0)

Dino308gt4初期モデル本日上陸

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本日、ドイツのEmmendingen というスイス国境に近い街から譲り受けた初期型のDino308gt4 を載せたコンテナが台場の青海埠頭に上陸した。
ドイツで試乗して譲り受けたのは今年の2月。3ケ月ぶりの再会です。
コンテナを開ける時はいつもわくわくする。
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コンテナ扉左右と奥の左右にぶら下がるのは除湿剤。きちんとラッシングしてくれているのでひとまず安心。
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まずは固定しているロープを切断し、固定用の木材を取り除く。
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倉庫のスタッフ6人ほどで押しながら外へ。いつも丁寧に車を扱っていただくスタッフの方には本当に感謝しています。
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濃紺のボディはこの車のウエッジシェープをさらに強調し、より精悍な印象を与える。
今回輸入したgt4の初年度登録は1974年7月1日。
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以前同じくドイツから輸入したgt4が74年10月21日登録だったので、今回のものが弊社で輸入した最も古い1台となる。
小さなフロントグリルや左右のスポットライトが後期モデルに比べすっきりした印象。
ベルトーネの手によるgt4のデザインは初期モデルが最も美しい。
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何と言ってもフェラーリの文字がひとつもつかないのがいい。ちなみに上の写真のグリル中央の跳ね馬は前オーナーがつけたもの。
本来は何もつかないのがオリジナルだ。
初期モデルはフロントのバッジはもちろん、デカール類はすべてDinoとなる。
ホィールセンターキャップももちろんDinoの刻印のものがつく。
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これはすでにドイツから送られてきている。
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このままトラックに載せ、タイミングベルト交換を含む基本整備を行うため工場へむかう。
その後塗装の補修を行い予約をいただいている日本で初めてのオーナーになる方にお披露目です。
308gt4の初期型はこれで2台目。
ヨーロッパを40年間走り続けてきた貴重な1台が東京を疾走する日はもうすぐだ。

  by cavallino-cars | 2014-05-09 17:35 | Comments(0)

イタリアからの2台のフェラーリ

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本日無事イタリアからの2台のV8フェラーリの通関がきれた。
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1台は昨年の12月にミラノから40分くらいのロンバルディア地方のメラータから譲り受けたgt4。
そしてもう一台は今年1月リボルノで購入したGTBturbo の2台。
gt4はオーナーから正式な売却の返事をいただいたのが1月。
いずれも英国の天候不良のため、本来3月に到着予定の船に載るはずだったものが大幅に遅れ、本日通関された。
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私が着いた時には既に2台とも埠頭にならんでいた。
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お台場の倉庫のスタッフの皆さんが朝から40フィートのコンテナからラッシングをとき、手押しで出してくれていました。
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まずはgt4のフロントボンネットを開け、バッテリーのキルスイッチをオンにしてキーを回す。
長めのクランキングの後、勢いよくF106 というコードネームで呼ばれるV8エンジンは目を覚ましてくれた。
乾いた排気音が埠頭に響くのが心地いい。
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そのままトラックに載せる。
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一方インジェクションのGTBturboはgt4に比べると簡単に始動。仮ナンバーをつけ、2台一緒に板金工場に。
すでにgt4は契約済みのため、作業終了後は予備検査を受ける予定。
N様大変長らくお待たせいたしました。
早く見たい気持ちは痛いほどわかりますが、もう暫くお待ち下さい。
長旅の汚れを落とし美しくなるまでもう少しです。

  by cavallino-cars | 2014-05-08 19:54 | Comments(0)

作り手から見た美しさ

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昨日、車のデザインの仕事をされている方がご来店された。
私とは70年代の車には今のモダンカーにはない美しさがあるという共通の認識。
なかでも308GTBのフロントの造詣は秀逸だという。
その方とお話させていただき、何点か興味深いご意見をいただいたのでご紹介させていただきます。
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まずはフロントの左右のコーナーの造詣。
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一見328と同じように見えるが、308はボンネットの面から正面に折り込まれた位置からフロントタイヤに向かい、くっきりとラインがだされ、それがフェンダーに付いたウインカーの前で消えている。
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手で触ると明確に角がたっているのがわかる。
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328はご覧のようにそのラインはなく、丸くラウンドしているだけ。
当然製作コストは大幅に削減できる。
あれほど美しい328だが、308のシャープなラインと見比べてしまうと見劣りしてしまう。
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一見同じように見える2台だが、作り手からみるとこんなに違いがあるものなのだ。
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328がデビューしたころは308が古臭く思えたものだが、28年経過すると逆に308が新鮮に見えてしまう。時代を超えた美しさが308にはある。
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実際に手でこの部分を触ってみると見た目以上に角がたっているのがわかる。
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このラインをだすのは当時の職人ならではの仕事。プレスでは決してだせない美しいライン。
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さらにピニンファリーナは前から後ろまでのこの車の美しい流れるようなラインを強調するため、ドアノブをドアの上部に移動させた。
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328になってからはオープナーはコスト削減のためにドアに組み込まれる。
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88年以降の車はさらなる製作コストの削減のため写真のように黒の枠の中にノブがつけられ、それをドアにはめ込むようになる。本来の前から後ろまでつながった美しい曲線がこのオープナーにより、切断されてしまった感は否めない。
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コストダウンの至上命令のもとデザイナーの本来の形が少しずつ変えられていく。
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これは企業としては仕方がないこと。
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そういえばマラネロでフイオラバンティ氏とお話した時も同じことをおっしゃていたのを思い出した。
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308にはこんな細かい所にも作り手の美しさに対するこだわりが感じられる。

  by cavallino-cars | 2014-05-03 14:57 | Comments(3)

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